F1の2006年シーズンもあとちょうど10日間で幕を閉じることとなる。そして、パナソニック・トヨタ・レーシングはスペイン・へレス・サーキットで、今シーズン最後のテストを終了した。テストチームは、昨年11月から今日まで、開発へと多くの異なるテスト項目のために、長く、忙しいテストプログラムをこなし、レースカーを進化させてきた。
主にチームは、変更したブリヂストンタイヤの作業に専念し、新しいタイヤの哲学を学んで来た。シーズン中は良い結果も、悪い結果もあったが、チームは常に一丸となってパフォーマンス改善に努力して来た。また、今日、長くチームに大きく貢献して来たメンバーがチームを去る。サードドライバーのリカルド・ゾンタは、チームで最後となる作業を終え、最後のシーズンに共に働いたスタッフに別れを述べた。
一方、今日まで共にテストに従事したオリビエ・パニスは、新たなチャレンジへと向かう前に、今シーズンの終わりまでチームに留まり、テスト作業を続行する。
リカルド・ゾンタ
「今日は私にとって最後のチャレンジであった。ブラジルGPへ向けたタイヤ選択のために、多くのロングランを予定していた。残念ながら、エンジン交換が必要だったため、貴重な時間を失ってしまったが、最終的には、十分な走行をこなすことが出来、チームは良い選択が出来るものと思っている。長い間共に作業し、とても良くしてくれたチームを去るのは辛いことだ。振り返れば、我々の結果を良くするために、特にタイヤに焦点を合わせ、本当に忙しく、厳しいシーズンを過ごしてきた。チームは常に、前進するためにモチベーションを維持してきた。私はいつもチームに受け入れられていることを感じており、彼らと仕事が出来ないことを寂しく思うだろう」
オリビエ・パニス
「今日の走行と結果には満足している。主にブラジルGPへ向けたタイヤとセットアップ作業を行った。90周以上を走破し、レースへ向けたタイヤの、いくつかの良いデータを収集出来た。最終戦へ向けて自信を持って臨めると同時に、コンストラクターズランキングでの5位も狙って行けると思う。チームはハードな作業をこなし、良い雰囲気でシーズンを終えられるのは素晴らしいことだ」
ゲルト・プファイファー
テスト・チーム・マネージャー
「全体的に、今週のテストには満足している。今日はリカルド・ゾンタのエンジン交換があったため、昨日ほど順調に行ったとは言い難い。しかし、オリビエ・パニスがブラジルGPへ向けたタイヤテストを非常に忙しくこなしてくれた。多くの経験を持ち、4年に渡る開発に大きく貢献してくれたリカルド・ゾンタとオリビエ・パニスという2名のドライバーがチームを去るのは非常に残念だ。オリビエ・パニスは今シーズン最後まで、冬季テストにも参加してくれることになっているが、今日のテストを最後にチームを去る、リカルド・ゾンタには、数年に渡ってのチームへの貢献に感謝すると共に、彼がチームを去ることを本当に寂しく思っている」