エルネスト・ビソは、ブラジルGPのサードドライバーを務める準備として、事前にスパイカーMF1の走行を行うが、この際に、このレースに向けた異なるタイヤオプションの評価作業という重要な役目も担うことになりそうだ。
ベネズエラ出身のビソは、インテルラゴスでF1デビューを果たすと見られているものの、その前にスーパーライセンス取得に必要な300kmを走破しなければならない。11日のシルバーストンテストでビソの走行テストに時間が割かれるようだが、チームはそのテストを、来週末に開催される最終戦に向けた異なるタイヤオプションのテスト作業としても利用するようだ。
今週、シート合わせやシミュレーターの使用を目的にチーム本社を訪れているビソは、テストの最終準備を行った。このテストには、元GP2シリーズのライバルで、新しくルノーのテストドライバーになったネルソン･ピケJrも参加すると見られている。インテルラゴス・サーキットの各コーナーに慣れるための用意でもあるが、天候については本人が関知できるところではない。
「あらゆるデータからして、テストはウエットになりそうだ」
ビソはシルバーストンを覆う灰色の空を見上げながら、そう語った。
「天候によってテストへの心がまえが大きく左右されるだろうけど、必要な走行距離を走れるように、天候の回復を期待している。昨日（月曜日）、日本から帰国したばかりのチームからは、もし天気が良ければタイヤテストをしてもらうと言われている」
もしもビソがスーパーライセンス取得に成功したならば、近年のF1ドライバーの中で、ジョニー・チェコットに続く2人目のベネズエラ人ドライバーとなる。チェコットはバイクレースから4輪レースに転向し、80年代半ばに何年かF1マシンを走らせている。
ビソ、スパイカーのテストへ。タイヤ評価も予定
