スパイカーMF1レーシングは、今月末に開催される中国GPでの第3ドライバーを誰にするのか、あらゆる選択肢を検討していることを認めた。ウワサによれば、元レッドブル・レーシングのクリスチャン・クリエンがその候補に挙げられている。
MF1のマネージング・ディレクター、コリン・コレスの発言として報じられているところによると、今週月曜日にロバート・ドーンボスにシートを奪われる形でレッドブルとの契約から解かれたクリエンを、チームは求めているということだった。ただし、チームの公式発表によると、状況はまだ未確定だという。
「私たちは、最終3戦に向けてドライバーをノミネートしようとしているが、あらゆる選択肢を検討しているところだ」とチームのスポークスパーソンが、クリエンのウワサについて問われた際に、英クラッシュネットに対して語った。
2007年に向けて、マーク・ウエーバーの加入決定によりシート喪失が決定したクリエンは、レッドブルからオファーされていたチャンプカーへの転向を拒否し、F1でのキャリアを今後も続けることを目指そうとしている。しかし、来季からサードカーが廃止されるうえ、トップレベルのシートはすでに埋まってしまっていることから、彼の選択肢はかなり限定されている。
しかし、最近MF1を買収したスパイカーチームは、2007年に向けて2つのシートがまだ決定していない。クリスチャン・アルバースがチームとのつながりを絶つという意外なウワサがインターネット上に流れてはいるが、実際に獲得可能なシートは1つだけのようだ。スーパーアグリも、佐藤琢磨のチームメイトの座が空いているようだが、鈴木亜久里代表はオールジャパンのラインナップを維持したがっている。もうひとつ空いているのはマクラーレンのシートだが、同チームは、フェラーリへ移籍するキミ・ライコネンの代わりに、内部のドライバーを昇進させることをすでに明らかにしている。
スパイカーがMF1を買収したことにより、オランダ色の強いチームになるのでは、というウワサが加速しており、来季ドーンボスがアルバースのパートナーになるとも言われている。しかし、クリエンにも興味が寄せられており、第3ドライバーにも才能あるドライバーが大勢いるうえ、冬の間にはF1以外から大勢の志願者も現れてくることから、もうしばらく状況は固まりそうもない。