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「サトウの“カミカゼ”攻撃を受けた」とモンテイロ

2006年7月5日

 アメリカGPが開催されたインディアナポリスで、MF1のティアゴ・モンテイロとスーパーアグリの佐藤琢磨が接触し、2台ともリタイアを喫したが、モンテイロはその時琢磨から“カミカゼ”的なアクションを受けたと非難している。

 レーススタート直後の第1コーナーでの多重クラッシュを切り抜けた2人は、1周目を終えたところでモンテイロが9番手、琢磨が11番手を走行していた。しかしリスタート直後、デイビッド・クルサードに続いてモンテイロをパスしようとした琢磨が、シケインでモンテイロと接触、2人は好成績を残すチャンスのあったレースで、その可能性を失った。
 2人は互いの主張を譲らず、モンテイロは琢磨が“非現実的な”動きをしたと述べ、琢磨もモンテイロがドアを閉めたために行き場を失ったと言い張っている。

 モンテイロは、この週末はMF1のマシンが今シーズンで一番の速さを見せ、モンテイロ自身も第1コーナーでの大混乱を乗り切った直後だっただけに、激怒していた。さらに、2005年のようにポイントを獲得できなかったことについても、がっくりと肩を落としていた。
「1年で何という違いだろうね」とモンテイロ。
「コースを去る直前、今年の表彰台の様子を目にしてすごく落ち込んだよ。好スタートを決めたことでチームメイト(クリスチャン・アルバース)の前に出られて、すごく良い気分だった。それが突然、コース前方でマシン同士による混乱が起きたんだ。マシンの破片があちこちに飛び交っていたし、何も見えない状態だったよ。僕が理解できたのは、コース上が大変なことになっていること、すぐにペースカーが出て来るだろうこと、その2つだけだった」


「僕は幸運にも芝生の一部が見えたので、そこを横切って混乱を避け、無事にコースに復帰することができた。正直な話、僕には大きなチャンスだったし、無傷で復帰できたのはすごくラッキーだった」

「セーフティーカーについて6周を終えた時、僕は9番手を走っていた。その後、リスタートが切られた。僕は自信満々だった。マシンの動きも良かった。グリップも十分だった。何かやろうとしていたわけではなく、ただ安定したペースを保とうとしていた。その瞬間――。サトウは彼特有の非現実的な動きを、僕のために取って置いたんだね。7周目のターン1進入で、彼は突然、“カミカゼ”的な動きをとり、ホイールをロックさせた。彼はすごくブレーキングを遅らせたので、僕のマシンはサイドポッドに大きなダメージを受けてしまった。僕がどれほど落ち込んだか、想像してみてほしい」

 モンテイロは琢磨の元に出向き、アクシデントについて話し合ったが、それぞれが正反対の考え方を持っていたため、モンテイロはその話し合いを“時間の無駄だった”と切り捨てた。
「彼から謝罪があると思ったのに、何も言ってこなかった。それで僕の方から出向いて行って、2人で話し合ったんだ。僕は自分の考えを伝えたよ。ところが、そんなのは時間の無駄だった。インディアナポリスで2回目の完走を果たすという僕の夢は、実現しなかった。率直に言って、そのアクシデントまでは素晴らしい週末を送れていたんだ。こんな風にレースを終わらされるいわれはない」




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