パナソニック・トヨタ・レーシングは、5月16日(火)から19日(金)の4日間にわたり、南仏・ポールリカール・サーキットで行われたF1合同テストに参加した。4人のドライバーは、来週開催される第7戦モナコGPから新たに投入される進化型“TF106B”を使用して、経験を積むと共に、分析を行った。
テストプログラムは、それぞれのドライバーが来るモナコGP及びカナダGPへ向けてのタイヤ選択を行い、加えて、正しいセットアップとバランスを見出すために集中した。
ヤルノ・トゥルーリ
「最終的に、新しい“TF106B”で多くの距離を走破できたことに満足している。前回ここで行われたテストでは、パーツが十分に揃わず、多くは走り込めなかった。しかし、今回のテストで、進化型“TF106B”がポテンシャルを示してくれたと言える。より剛性の高いモノコック構造により、今まで以上のグリップが感じられる。主にセットアップ作業を行い、進化型“TF106B”に慣れることができた。そしてマーク出来たタイムは、他チームと比較してもかなり良いものであった。さらに、我々はモナコGPへ向けたいくつかのタイヤテストを行った。モナコGPはいつでもチャレンジングなレースであり、私は良い思い出を持っている。それだけにモナコでのレースを楽しみにしており、我々の結果も上向いてくれるはずだ」
ラルフ・シューマッハー
「今回のテストは、私が進化型“TF106B”の経験を重ねるという意味で我々にとって重要なものであった。そして、良い進化を遂げられたと信じている。進化型“TF106B”は全く新しい空力パッケージではないけれども、ロングランに置いてコンマ数秒のタイムアップが図れるはずだ。モナコGPへ向けたタイヤテスト以外にも、挙動をより理解するためにも、異なるセットアップのバリエーションを試した。全体的に見て良いテストであった。モナコGPでは、この進化型“TF106B”の明確な効果を出したい」
リカルド・ゾンタ
「2日間に渡って“TF106B”をドライブし、モントリオールのサーキットに似た、非常に長いストレートを持つコースで、カナダGPへ向けた準備作業を行った。最終日となった今日は強い風に見舞われたが、実際に、そのようなグリップコンディションの下で、どのようなタイヤと空力のセットアップが必要とされるかを決定する助けとなった。バランスが非常に改善され、ドライブしているときも好印象だ。私の“TF106B”は特に大きな問題に見舞われることもなく、テストは上手く行った」
オリビエ・パニス
「テストの現場に戻り、特に、進化型“TF106B”を試すことが出来て嬉しい。昨日は非常に快適にセットアップ作業をこなし、機能向上へといくつかの解決法も見出せた。今日は、エンジンに若干の問題を抱え、我々は早めにテストを終了することとなった。しかし、これは、テストではよくあることだ。結果として、タイヤの温度が上昇していれば、タイヤとグリップに関して、さらに良い結果が得られる確信を得た。進化型“TF106B”はかなり有望に見えるが、非常にトリッキーな公道コースであるモナコにおいてどうなるかは実際に走ってみなくては分からない」