ホンダは、今週イタリアのバレルンガでの3日間のテストプラグラムにおいて、RA106のセッティングで多くの“新しい方向”をトライしたことを明らかにした。
ホンダにとってテストの主な目的は、開発作業、そして来週のモナコGPに向けてのタイヤテストとセッティングの詰めであった。また今後のレース、特に6月半ばに行われるカナダGPを見据えてのタイヤプログラムが含まれた。パーフェクトな日差しと暖かい気候、そしてRA106レースカーの素晴らしい信頼性のおかげで、チームはそのプログラムを成功裏に終了することができた、レースドライバーのジェンソン・バトン、ルーベンス・バリチェロ、そしてテストドライバーのアンソニー・デイビッドソン、ジェイムズ・ロシターの全員がテストに参加、4人合わせて760周をこなした。
「バレルンガでの3日間はすごくポジティブだった」とホンダのチーフエンジニア、マーク・エリスはクルマのパフォーマンスに太鼓判を押した。
「天候とトラックコンディションはパーフェクトだったし、我々は計画通りのプログラムを終了することができた。開発作業とモナコGPに向けての準備としてのタイヤプログラムだ。ドライバーたちは、セットアップでいくつかの新しい方向をトライし、その結果に満足している。来週末のモナコでのレースがとても楽しみだ」
ホンダのエンジニアリング・ディレクターである、中本修平氏もまたエンジン面で施された進歩に満足している。
「次のステップのエンジンに向けて意味のあるテストだった。主にフォーカスを当てたのは、モナコに向けたベストなセッティングを見つけることだった。モナコではエンジンの加速度のカーブはその他のサーキットよりも速いからね」
一方、デイビッドソンは、初日と2日目にテストに参加、エリスと中本の意見を繰り返した。だが彼らがフェラーリやルノーとの差を埋めるのに十分な進歩を果たしたかどうかは定かではないが。
「今週、その車で素晴らしい2日間を過ごしたよ。モナコに向けて空力とタイヤのテストを行い、うまくいった」とデイビッドソン。
「クルマの全般的なセットアップについてのテストを行った。そして将来に向けて、いくつか興味深い結果を見つけることができたんだ。バレルンガはタイトでツイスティな構成で、そこでいい感覚を得ることができたから来週の木曜日の僕の走行はいい結果になると思う。だから全面的にいいテストだったよ」