スペインGP決勝レースで、Honda Racing F1 Teamのジェンソン・バトン6位、ルーベンス・バリチェロは7位でチェッカーを受け、今季初のダブル入賞を果たした。
決勝当日のカタルーニャ・サーキットは、朝から青空が広がった。レースの始まる午後2時の時点で、気温は28度、路面温度は39度まで上がった。スタートでは、9番グリッドのK・ライコネン(マクラーレン)が一気に5番手に。そのため5番グリッドのバリチェロはひとつ順位を落としたが、バトンがひとつ上がり、2台が6、7番手に並ぶ展開となった。
二人が1回目のピットインを終えた27周目。バトンは8番手。バリチェロは10番手に後退した。その後、先行車のピットインで、折り返し点の33周目には、バトン6番手、バリチェロ7番手までポジションを回復した。
レースは膠着状態のまま、終盤へ。2度目のピット作業を終えて、二人の順位も変わらず。今季初のダブル入賞となるバトン6位、バリチェロ7位でチェッカーを受けた。
■ルーベンス・バリチェロ
「厳しいレースだったけど、2台そろってポイントが獲得できたので、ライバルの強さを考えると、悪くない結果だと思う。スタートでは一つポジションを落とし、その後は燃料プレッシャーの問題があったので、インラップで少しタイムをロスした。あとはだいたい計画通りに進んだけど、最後のスティントでは振動が発生して、また少しタイムロスしてしまった。モナコは僕たちの強さを出せるはずのコースだから、もっと速くなるように集中したい」
■ジェンソン・バトン
「マシンの状態は良かったし、ミスのないレースができた。ただ第1スティントでルーベンスの後ろになってしまったので、ライコネンに逃げられてしまった。前が開いてからは、マシンの挙動も良く、バランスも良くなったんだ。たぶん、マレーシア以来、ベストだったんじゃないかな。毎ラップ、ライコネンに0.1から0.2秒ずつ詰め寄れたのは良かったけどね。昨日の予選で出遅れていなければ、もっと接近戦に持ち込めただろう。次のモナコGPとモナコの準備を中心に行う来週のバレルンガテストを楽しみにしているよ」
■ジル・ド・フェラン
Honda Racing F1 Team スポーティングディレクター
「今回は2台そろってポイントを獲得できたことは良かったと思います。まだ我々の望むような速さには達してはいないが、最後までライコネンとバトルを繰り広げ、持てる力を出し尽くしたと思っています。大きな問題もなく、比較的スムーズに一日が進み、ドライバーたちは、とてもハードにプッシュしてくれました。次のモナコは、我々のマシンに合うはずなので、来週のバレルンガテストでは、いくつかの改良を試していきたいと思っています。前を行くチームとの差を縮めることに集中したいと思います」
■中本修平
Honda Racing F1 Team シニアアドバイザー
ホンダ・レーシング・ディベロップメント エンジニアリングディレクター
「ドライバーたちは二人ともベストを尽くしてくれました。今日の結果は我々の今のレベルを如実に表していると思います。前を走るチームとの差を縮めるためには、さらなる開発が必要だとチーム全員が感じています」