佐藤が素晴らしいロケットスタートを決めた。20番グリッドから、1コーナーまでに10台近くを抜き、一時は12番手に急浮上。その後2台にかわされたものの、2周目にセーフティカーが入った時点では14番手をキープした。
しかし、そのままとどまることは難しく、13周目には18番手に。モンタニーは初レースながら、チームメイトのすぐ後ろを、ほぼ同ペースで周回する。しかし折り返し点を過ぎた32周目、リアから白煙を吹いて痛恨のリタイアとなった。47周目に佐藤はピットに入り、そのままリタイア。前戦に続き、完走はならなかった。
■佐藤琢磨
「油圧系の問題が発生してリタイアになる直前までは、僕にとっては素晴らしいレースだった。チームも非常に頑張ってくれていたので、とても残念だ。シーズン序盤は信頼性も高かったので、このレースは本当にフィニッシュしたかった。スタートはとてもエキサイティングだった。ラインからは外れたが大丈夫だったので、第1コーナーで何台かをオーバーテイクすることができ、とても気持ちよかった。残念ながら、土曜日の午前中に発生したのと同じような問題が生じて、最初の5周でストレートのスピードが落ちていってしまったので、稼いだポジションを失う結果になった。その後はクルマのハンドリングもまあまあ良かったので、フィニッシュラインを越えることができなかったのは残念だったが、次のグランプリは数日後なので、バルセロナで再びレースに出場するのを楽しみにしている」
■フランク・モンタニー
「このチームで初出場のレースをフィニッシュできなかったのが残念だが、これがレースだ。クルマのハンドリングは悪くなく、油圧系の問題が生じるまではかなり良いレースを走ることができた。鈴木亜久里チーム代表にはチャンスを与えてくれたことに感謝したい。とにかく良い週末だったし、チームとも楽しく仕事ができた。また、このチームのシートに戻って来ることができればいいと思っている」
■鈴木亜久里
SUPER AGURI F1 TEAM チーム代表
「チームにとっては残念な週末になってしまった。2台がメカニカルなトラブルでリタイアとなったので、次のレースまでに問題を究明して解決策を見い出したい。うちのマシンのパフォーマンスは他よりも低く、SA06の導入までは苦しい状態が続くだろう。だが、それまでは、現在のクルマの改善に力を注ぎ、全力で戦うつもりだ」