F1第5戦ヨーロッパGPの公式練習3回目と予選が行われた。昨日の公式練習初日に続き好天に恵まれ、公式練習3回目の開始された午前11時には、気温17度、路面温度27度、湿度45%というコンディション。パナソニック・トヨタ・レーシングの2人のドライバーは、序盤から積極的に走行を重ね、ラルフ・シューマッハーが3番手タイムを刻み、昨日の公式練習でわずかな周回に留まったヤルノ・トゥルーリも、24周を走り込みセットアップ。予選へと準備を整えた。
「ノックアウト」方式で行われる予選の第1ピリオドは、午後2時に、気温21度、路面温度38度でスタート。終盤計時に関する混乱があったものの、トップ15台が1秒以内という僅差のタイムアタックで、ラルフ・シューマッハーが6番手、ヤルノ・トゥルーリは13番手につけ、2台共に第2ピリオド進出を決めた。
計時の修復で、予定よりも遅れて午後2時半に開始された第2ピリオドでは、終盤に激しく順位が入れ替わるトップ10入りへのバトルで、ラルフ・シューマッハーは終了直前に逆転を許し11番手となり、惜しくも最終第3ピリオドへの進出はならなかった。
一方、ヤルノ・トゥルーリは7番手で最終ピリオドへと進出し、最終ピリオドでも7番手グリッドを堅持した。なお、ラルフ・シューマッハーはマーク・ウェーバー(ウィリアムズ・コスワース)がエンジン交換でグリッド降格となるため、暫定10番手グリッドから明日の決勝へと臨む。
ヤルノ・トゥルーリ
「まず初めに、昨日の公式練習中に問題を抱えていた私の“TF106”を、今日ここまで仕上げてくれたチームと全てのメカニックに感謝したい。全員夜を徹してシャシーの交換を行い、今日私が何の問題もなく走れるようにしてくれた。今日午前中の公式練習ではとてもスムーズに走ることが出来、セットアップを詰めて、自信を高めることが出来た。7番手を確保出来たことは、我々のパフォーマンス改善の証であり、満足している」
ラルフ・シューマッハー
「今日はとても好調な公式練習セッションで始まった。予選は厳しいものとなったが、最終ピリオドには残れるものと思っていた。“TF106”は好調で、グリップ感も良く、好結果を得られることを期待していた。残念ながら、第1ターンでスピンを喫してしまい、なんとかコースに戻ることは出来たが、コンマ3秒はロスしてしまった。このような予選結果に終わってしまったことで、決勝レースでポジションを上げることに全力を注がなくてはならず、明日はチャレンジングな一日となるだろう。しかし、最後尾グリッドからポイント獲得を果たしたマレーシアGPのように、明日の決勝レースでも、ポイント獲得へと突き進む自信はある」