トヨタのラルフ・シューマッハーが、今週末のヨーロッパGPで記念すべきF1での150回目のレースを迎える。
ラルフは優勝6回、ポールポジション6回をはじめ、これまで素晴らしい戦績を残してきたが、デビュー当時もっとも達成したいと考えていたワールドチャンピオンの夢はいまだ果たせていないと語った。しかし、まだ時間的余裕はあるので、成功を収めてきた兄のミハエルに倣って、引退までに1回はタイトルを獲得したいと考えている。
ラルフは150回目のレースについて尋ねられると、次のように語った。
「思い出させないでくれよ。まだ僕は、(1997年に)F1デビューを果たした時に目標としていたことを達成していない。でも、時の流れの早さにはびっくりだね。と同時に、まだこの先もがんばって目標を達成させたいね」
トヨタは先週、新しいBスペックのマシンをポール・リカールでテストした。ラルフは、新型車でさらに上位が狙えるだろうが、今週末のニュルブルクリンクには必要ないと考えている。ラルフは従来のTF106にはポイントを獲得するのに十分なポテンシャルがあることを認めている。
「新型車を使用したいという考えは頭にないね。確かに前進はしているが、2、3回はテストしてから本番のレースに使っていく予定だ。計画ではそうなっている。レースドライバーとしては、できるだけ早く最新のマシンを使いたいと思うが、それは不可能なこと。順を追っていかなければならない。新しいマシンはいくつかの点が改良されているが、ニュルブルクリンクでは使用する必要はないと思うから、好ポジションを獲得したこれまでのパッケージを使う。ニュルブルクリンクでもいいレースができると思う」
またラルフは、テクニカルディレクターのマイク・ガスコインが先日チームを離脱したことについて、彼自身にもチームにも大きな打撃はなかったと語った。
「トヨタはとても強いチームだし、いいスタッフが揃っているので、チームには打撃はなかった」