ブリヂストンは、サンマリノGPでのミハエル・シューマッハーの勝利の後で、勢いを持続していくためには、今週末のニュルブルクリンクでもプッシュし続けることが重要だと述べている。
イモラでのシューマッハーの優勝は、2004年終盤の日本GP以来、ブリヂストンが挙げた久々の“まともな”勝利だった。2005年シーズンはミシュランが圧倒的な強さを誇っていたためだ。というわけでブリヂストンは、これが一度限りのまぐれではないことを示そうと、熱意を燃やしている。
「ヨーロッパGPは、ブリヂストンと提携チームにとって鍵となるレースだ」とブリヂストンの安川ひろしモータースポーツディレクターは語った。
「今季これまでのところ、私たちの提携チームは、ポールポジションが2度、2位が1度、3位が1度、優勝が1度となっている。そして私たちは、ドイツでかなりの応援を受ける各チームに、最良のタイヤを供給しようと決意している。今回は、トヨタ、そしてミハエルとラルフ・シューマッハー、ニコ・ロズベルグのホームレースであり、彼らがファンの前でレースをするのを、私たちは楽しみにしている」
最近行われたポール・リカールとフィオラノとシルバーストンでのテストを受けて、ブリヂストンの菅沼寿夫テクニカルマネージャーは、ニュルブルクリンクへの準備は万端だと付け加えた。このコースは雨がかなりの確率で予想され、しばしば厳しいチャレンジとなる。実際、3つのコースで行われたウエットテストが、非常に役に立つかもしれない。
「イモラでの優勝の後、提携チームのために開発を推し進め続けることが重要だ。ポール・リカールとフィオラノでの最近のテストは、特に今度のレースに役に立つ。特に幾日かウエットコンディションになったからだ」と菅沼氏は続けた。
「ヨーロッパGPは通常より早い時期の開催だし、山岳地帯の気候によって、雨と共に寒いコンディションになることも予想される。それゆえ、これも計算に入れて、このレース用のウエットタイヤのスペックを決定した」
「ポール・リカールでのテストでも、ドライタイヤのコンパウドとコンストラクションの比較をさらに進めることができた。最近のサンマリノGPでブリヂストンタイヤが成功したことは、ニュルブルクリンク用ドライタイヤのスペックを決定するうえで、大きな影響を与えた。コースが比較的スムーズな路面で、涼しい天候コンディションが予想されることから、全体の中でソフト寄りのコンパウンドが選ばれている。最初のいくつかのコーナーでのグリップが、特に重要になる。天候がどうなるかはっきりしないので、タイヤは、比較的幅広い範囲でパフォーマンスを発揮する必要がある」