ニュルブルクリンクで行われるヨーロッパGPで、グランプリデビューを果たす予定のエイドリアン・スーティルが27日、シルバーストンでのテストでミッドランドF1のマシンをドライブした。
クリスチャン・アルバースやティアゴ・モンテイロのファンにとってはスーティルにシートを奪われるのではないかという懸念があるかもしれないが、スーティルはニュルブルクリンクでサードドライバーとしての役目に終始する。シルバーストンでのグループテスト最終日では、F1マシンを短時間ドライブするチャンスを手にし、マルクス・ビンケルホック、ジョルジオ・モンディーニらとともに2人のレースドライバーのバックアップ役を務め、チームのテストにわずかながら尽力した。
日本のF3で活躍するスーティルは、M16―トヨタで10周を走った後、次のように語った。
「M16を再びドライブできて嬉しかった。でも、もう少しドライブしたかったね。それはともかく、チームと一緒に作業ができるのはいつも嬉しい。ニュルブルクリンクでの金曜日の初ドライブが待ち遠しいよ」
久々にF1マシンをドライブしたことに加え、周回数も少なかったことから、タイムはアルバースの最終日のベストタイムに5秒弱届かなかったものの、チームはスーティルにグッドパフォーマンスを期待するために周回させたわけではないと述べた。
代わりにチームは、レースドライバーのパフォーマンス向上に集中したとのことだが、前戦で1周も走れなかったアルバースにとっては、いささかフラストレーションのたまるテストとなった。
「赤旗やメカニカルトラブルのために思うように走れず、ちょっとフラストレーションがたまる結果となった。しかし、タイヤテストについてはかなり満足している」とアルバース。
「シルバーストン用にいいタイヤ選択ができた。他のマシン面についても、前進ができた」