元ウイリアムズのチーフデザイナー、ヨルグ・ザンダーが7月に、正式にBMWザウバーF1チームに加入することになった。
ザンダーは3月に“個人的な理由”で、ウイリアムズを離脱した。同チームに所属していたのは、約7カ月だけだった。彼はBMWザウバーのデザインの責任者となり、シャシーのテクニカルディレクター、ウィリー・ランプと協力して働くことになる。
「BMWザウバーF1チームは、発展し続けている。その一環として、チーフデザイナーがスタッフのラインナップに加わることになった」とBMWのチームボス、マリオ・タイセンは語った。
「ヨルグ・ザンダーは、要となるこのポジションにふさわしい人物だと、私たちは確信している。彼の経験は、私たちにとって重要な財産となるだろう」
一方ザンダーは、チームへの加入を心待ちにしている。このチームで彼は、ウイリアムズBMW時代に知っていた、BMWのスタッフの多くと再会することになる。
「BMWザウバーF1チームは、チームを作り上げている段階であり、大きなチャレンジとなるだろう。技術の問題だけでなく、組織や手順を作ったりすることも必要だ。私の経験を活かして、チームが向上していくためにできる手助けをしたいと思う」とザンダーは述べた。
ザンダーは、ケルンの応用科学大学でメカニカル・エンジニアリングの学位を取った後、1990年末に、モーターレーシングの世界にその身を捧げた。最初は、ラリーカーやツーリングカー、GTモデルのデザインとレース配備から仕事を始めた。ザンダーがF1でのキャリアを開始したのはトヨタからで、そこでは1999年にシャシーとハイドロリック・エンジニアリングの責任者として働いた。2002年にはBARホンダに移り、メカニクスおよびトランスミッション担当のチーフエンジニアとなった。2005年9月には、ウイリアムズのデザイン責任者となっていた。