開幕戦、バーレーンGPで佐藤琢磨が見事完走を果たしたスーパーアグリF1。第2戦のマレーシアGPを前に琢磨、井出有治の両ドライバーがこの週末に向けた抱負を語った。
「前回のレースはともかく決勝レースのグリッドに並んで、完走することが目標だったけれど、今回はきちんとピットストップをして、チーム全体がレースの流れをつかめるようになることがテーマですね」と琢磨。前回は給油リグのトラブルなどで6回ものピットストップを強いられた琢磨だが、チーム側もリグ本体のチェックや給油作業の手順確認などを行ってスムーズなピットストップを実現すべく対策を行っている。また、バーレーンでは機材が揃わず、暫定仕様で対応、結果的に大きな混乱をもたらすことになった無線システムに関しても本来の機材に加え、バックアップの機材も到着「ようやくきちんと無線でコミュニケーションが取れる準備が整いました」(琢磨)という。
一方、開幕戦ではオイルポンプのトラブルに見舞われ35周リタイアとなった井出も「バーレーンでは初めて連続して周回することができ、ライン取りやグルーブドタイヤの独特なフィーリングの変化、路面コンディションの変り方などを色々なトライをしながら試すことができました。今回はまだ試せていないニュータイヤの感覚、アタックの仕方を自分のモノにしたい。マレーシアにはGTやフォーミュラ・ニッポンで何度も来ているのでコースを知っているので気持ち的にもすごく違う」と2戦目への抱負を語る井出。
バーレーンで明らかになったバックミラーの視界不良も土曜日には新しいミラーが到着する予定で、決勝レースには間に合う模様。「今僕たちに出来ることは限られているけれど、その範囲内で出来る限りのことはしたい」という琢磨の言葉どおり、チームは小さいながらも着実に進歩を続けているようだ。