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フェラーリ、有利な形でテスト日数削減案に終止符を打つ

2006年3月13日

 ロス・ブラウンは、フェラーリが新しいテスト日数削減案の同意書にサインしたと語った。この合意は、フィオラノでのテストが半日とカウントされることで、使い方によっては他チームの倍のテスト日数を得ることができるという、フェラーリにとっては非常に有利な形の内容となったようだ。

 フェラーリは以前より、地元のコースで可能な限り多くテストを行いたいという意向があり、それがテスト回数削減に関する討議の中では最大の障害となっていたが、フェラーリがフィオラノでテストする場合は半日とカウントされることとなった。これはフェラーリにとっては非常に大きな意味を持つ。というのも通常のテストで2台で走らせるよりもむしろ、彼らとしては一度のテストで1台のマシンを走らせたいからである。

 今回新しく策定された同意書では、テストの日数を36日と取り決めている。だが、それぞれのチームはホームトラックを指定することができ、そこでテストを行う場合には、テスト日数を半分としてカウントすることができるようになっている。イギリスを拠点とするチームはシルバーストンをホームトラックとして指定、そこで行うテストの回数を半分にすることができるが、実際には彼らはそこでテストを行うことはそう多くは無い。そのため、フィオラノで主にテストを行うフェラーリにとってはその点でも有利である。

 フェラーリが同意書に対するスタンスを緩和したもうひとつの理由は、2つの大手チームがブリヂストンユーザーとなり、フェラーリのタイヤ開発に関する負担が減少したことにある。

「ご存知のとおり、昨年は我々が唯一のブリヂストンユーザー(タイヤ開発における)であった。そのため同意書に合意することは我々にとって非常に難しいものであった」とブラウン。
「だが状況は昨年と変わり、トヨタとウイリアムズがブリヂストンユーザーとなり、タイヤ開発プログラムに貢献してくれている。それにより我々の状況はかなり改善された」


「我々にとってはフィオラノの扱いに関して受け入れてもらうことが必須だった。昨年は容認されなかったが今は受け入れてもらえている。我々は常にフィオラノでテストを行っているのでこれだけは譲歩することが出来なかった。解決策は皆無と思えたが、話し合う時間があった。その後、パトリック・ヘッドとニック・フライが代替案を持って我々のもとにやってきた。内容は我々が望んでいた以上のものだった。それで我々も許容することができたのだ」

「我々としては日数ではなく、2台トータルの走行距離を制限することが最善の策だと考えていたが、彼らは譲歩案を我々に提案し、またフィオラノは半日としてカウントするということを容認してくれた。我々はフィオラノで走らせるのは1台でよい。もしそれが通常通り1日としてカウントされるのであれば、フィオラノで走るたびにテストの1日を捨てなければならなかっただろう。だから彼らは、フィオラノでのテストを半日としてカウントすることを容認したのだ」

「この条件は全てのチームに適用される。もし彼らが1台のマシンで1つのサーキットでテストをするのであれば、それは半日としてカウントされる。フィオラノの扱いを容認してくれたのが、我々が解決策を見出すことができた理由だ。中には我々がフィオラノを使用することをやめるべきだと主張するチームもひとつあったがね。もちろん我々はその意見に賛同するわけはない」

 ロスはそのチーム名を直接は明かさなかったが、彼のヒントからすれば、そのチームは明らかにマクラーレンであったようだ




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