バーレーン王国は、中近東諸国でもエジプトに次ぐ観光立国。映画館などの娯楽が大きく制限され、戒律の厳しい隣国サウジアラビアをはじめ、遠くはクウェート、オマーン、イエメン等からも観光客が押し寄せる。3回目の開催となったバーレーンGPにも、サウジアラビアとバーレーン王国を結ぶ25Kmの橋「キング・ファハド・コーズウェイ」を渡り、大勢のF1ファンが決勝レースへと詰め掛けた。
決勝レースは、快晴の下、気温24度、路面温度40度、湿度43%のコンディションで、午後2時30分に57周のスタートが切られた。
パナソニック・トヨタ・レーシングのヤルノ・トゥルーリは14番手グリッド、ラルフ・シューマッハーは17番手グリッドから序盤戦へと臨んだが、上位進出へと苦戦。ラルフ・シューマッハーは14位、ヤルノ・トゥルーリは16位でフィニッシュした。チームは、来週へと迫った第2戦マレーシアGPでの巻き返しに全力を注ぐ。
ラルフ・シューマッハー(14位)
「この週末は、最初から苦戦を強いられた。昨日の予選の結果から、今日の決勝レースは、今後のレースに向けて改良を進めるためにデータを収集のテストセッションとして使った。私は3ストップ戦略を採り、ヤルノ・トゥルーリは2ストップ戦略を採ったことで、少なくとも2台による異なるデータを比較出来、新しいパッケージについて学ぶことは出来た。もちろん、これらのことは、2006年シーズンの開幕において望んでいたことではないが、我々は現在のポジションから、上位を目指して努力していかなくてはならない。どこに問題があるのかは分からないが、早急に問題を見つけ出すことを期待している。序盤戦は厳しいものになるだろうが、上位グリッドを目指して、出来る限りハードに努力をするのみだ」
ヤルノ・トゥルーリ(16位)
「全く予想していなかった結果であり、チーム全体にとっても、非常に残念な週末になってしまった。我々は2回ストップの戦略を採り、今後のために、ラルフ・シューマッハーのデータと比較することにしたが、私にとってはハードな決勝レースであった。パッケージは競争力が低く、レース全体を通して全力を尽くして戦ったが、ハードに攻めれば攻めるほど遅く感じた。我々は明らかにこの週末、競争力が足りなかった。解決するには何が必要かはまだ分からない。特別に悪いところはなく、ただ、速さが足りなかった。この結果は、我々に、パフォーマンス改善のために多くの作業を行わなくてはならないかということを示している。厳しいシーズン開幕となってしまったが、チーム一丸となって、全力を尽くして、可能な限り上位を狙っていく」