開幕戦バーレーンGPの2日目。新方式としては初めての予選で、Honda Racing F1 Teamのジェンソン・バトンは3番手。ルーベンス・バリチェロは6番手のグリッドを獲得した。
GP2日目のバーレーンは、朝から砂嵐に見舞われた。コース上は全域砂まみれとなり、まともに走行できるコンディションではない。それでも予選とレースに向けての作業をこなすべく、15分過ぎからバトンとバリチェロは周回を重ねた。バトンはこのセッション、最速タイム。バリチェロは12番手で、午後の予選に臨んだ。
今年から予選は、3回のセッションに分けられる。1回目の15分間で、下位6台のグリッドが確定。2回目の15分間で次の6台が。そして最後の20分間で、ポールポジションを含む上位10台の出走順が決まる。
予選1回目、早くも波乱が起きた。開始後10分、K・ライコネン(マクラーレン)のマシンからリアウィングが外れスピン。約5分の赤旗中断となった。これでライコネンは最下位に。バトンは2番手、バリチェロは12番手で2回目に進んだ。
10台が残った最後の20分のセッション。ここでは、レーススタート時の搭載燃量で、タイムアタックしなければならない。2人は3回ずつコースに出ていき、バトン3番手、バリチェロは6番手グリッドを獲得した。
■ジェンソン・バトン
「3番グリッドという結果にはまずまず満足だよ。予選の戦略は良かったけど、コースコンディションが悪かったために、安定したタイムを刻むのが難しく、クリーンラップを取るのが大変だった。今日も風に悩まされたけれど、昨日とは違う方向から吹き付けていたので、コース状況に予測できない部分があった。新しい予選方式はエキサイティングな展開になったね。マシンに乗っている方にとってはノンストップだったし、家で見ているファンにとっても最高に面白かったんじゃないかな。この方式ではコース上の混雑がいつも問題になるけど、すぐに慣れると思うし、チームは大きなプレッシャーのかかる中、よくやってくれたと思う。明日はみんなの燃料戦略がどのように展開するか楽しみだね。素晴らしいレースを期待しているよ」
■ルーベンス・バリチェロ
「昨日からずっとマシンのセットアップに苦労していたので、6番グリッドは悪くない結果だと思う。問題点を分析した結果、まだ改善の余地があるとわかったんだ。予選に向けてセッティングを変えたら、少し良くなった。あとは明日のレース結果を待つばかりだ」
■ジル・ド・フェラン
Honda Racing F1 Teamスポーティングディレクター
「我々にとって、これまで経験した事のないほど、エキサイティングで緊迫したセッションだった!すべては第1セッションの赤旗から始まった。最後のセッションまで残るために、走行プランを臨機応変に変え、結果的に限りなくフロントローに近づくことができた。ジェンソンは混雑に対応しながら、最後までポール争いを繰り広げる見事な走りを見せた。ルーベンスも、まだマシンバランスに完全に満足していないにもかかわらず、3列目という良いポジションを手に入れてくれた。しかし、まだ1年の最初のセッションを終えたばかりで、明日の戦略については未知数の部分が多く残されている。開幕前に述べたように、レースで勢力図が鮮明になるのを、非常に楽しみにしている」
■中本修平
Honda Racing F1 Team シニアアドバイザー
ホンダ・レーシング・ディベロップメント エンジニアリング・ディレクター
「新しい予選方式は興味深いチャレンジでした! 両ドライバーとも自身の経験を生かし、冷静で堅実な走りをしてくれました。レースで他チームの燃料積載量が明らかになるまでは、なんとも言えませんが、かなり良い状態だと思います。エンジンはよく回っていますので、レースが楽しみです」