アラビア語で「複数の海」を意味するバーレーン王国は、アラビア湾に浮かぶ33の島々で構成される立憲君主国。その奄美大島とほぼ同じ面積のバーレーン王国首都マナーマから約30Kmの土漠地帯に位置するバーレーン・インターナショナル・サーキットで3回目の開催となるバーレーンGPが行われる。
今年のバーレーンGPは、シーズン開幕戦であり、昨年まで、過去2回、4月上旬の開催は、約1ヶ月早まることとなった。しかし、気温は相変わらず高く、曇天とはいえ日中は30度以上にも上昇するという暑さの下で、公式練習が開始された。
午前11時から1時間に渡って行われた1回目の公式練習は、路面が砂塵で汚れていたことに加え、タイヤラバーの付着を待って、トップドライバーの殆どは走行を見合わせ、パナソニック・トヨタ・レーシングの2台も、初期チェック走行のみでこのセッションを終えた。
午後2時から行われた2回目の公式練習では、気温33度、路面温度38度の下で本格走行を開始。しかし、ヤルノ・トゥルーリは、11周をこなして電気系の不調に見舞われてストップ。ラルフ・シューマッハーはセットアップとタイヤ比較を行いながら18周を走行し、1分35秒170の22番手タイムを刻んだ。
明日は、午前11時から1時間の公式練習3回目に続き、午後2時から午後3時まで、3セッションの新たな「ノックアウト方式」の予選が行われる。
ラルフ・シューマッハー
「今年はもう金曜日にリカルド・ゾンタが走行してくれるというわけではなくなった。しかし、私の公式練習におけるプログラムが大きく変わったわけではない。午前中のセッションでは、コース上が非常に汚れていたため、ほとんど走行しなかったが、午後のセッションでは、技術的な問題に見舞われることもなく、多くの有意義なデータを収集することが出来た。1周のラップタイムとしては、まだライバルのレベルには至っていないが、我々は現在、暖かいコンディションにおいて、新パッケージから最大限の性能を引き出すべく学んでいるところだ。なぜなら、我々の“TF106”は昨年型から多くの変更点があり、これまで行ってきたテストは全て低温下でのものだったからだ。今晩データを分析し、明日以降の2日間のためのタイヤ選択を行うことになる」
ヤルノ・トゥルーリ
「今日、午後のセッションでの作業を完了出来なかったのは残念だ。ザヒール・サーキットは、最初は非常に埃っぽく、汚れており、多くのチーム同様、我々も走行のほとんどを午後のセッションに行うこととした。タイヤ比較のためのロングランテストを開始して間もなく、電気系のトラブルに見舞われ、公式練習2回目は早い時期に終了せざるを得なかった。最良の一日とは言えないが、少なくとも今日の走行で得られたいくつかのデータを元に、明日へ向けての準備のために、夜を徹して作業を行う。予選は全く新しいシステムとなるが、取り組み方は同じであり、速いラップタイムをマークすることが重要だ」