[Honda]中本修平レポート「シーズン総括・ドライバー編 佐藤琢磨」
2005年11月30日
─去年以上の活躍が期待された、佐藤琢磨。しかし最後まで歯車がかみ合わないまま、8位入賞1回のみという成績で、シーズンを終えることになってしまった。持ち前の速さが発揮できなかった理由は、何だったのだろうか。
「今季の琢磨君はいっぱいいろんなアクシデントがあって、思うようにシーズン過ごせなかったですね。彼のミスもあり、チーム側のミスもあり。後半になってからは、心理的な部分も大きかったと思いますよ」
―レギュレーション変更の影響は、どうでしょう。たとえば去年の琢磨君は、ピットインのたびにフレッシュタイヤに履き替えて、ガンガン攻めていけた。その辺で速さが発揮できましたよね。
「彼は、クルマの状態が正直にタイムに反映する、そういうタイプのドライバーです。それはタイヤも含めてね。たとえば去年のスズカは、ジェンソン2回、琢磨君は3回のピットストップ作戦にしました。新しいタイヤを履くと、良いタイムを出すからです。それが今季の1レース1セットの規定では、予選からはじまり、1レースを通してのタイヤのマネージメントがむずかしい。その辺はやはり、ジェンソンの方がうまかったですね。それは単にレース本番で速い遅いというだけではなく、クルマ作りの段階から始まっています。予選では前に行かないと、レースがうまく成立しません。しかし、予選を速く走れるクルマにセッティングをすると、レース中にタイヤのグリップが落ちた時、タイムが大きく落ちてしまう傾向が有ります。その辺をうまくバランスさせるのは、ジェンソンの方がうまいですね。予選ではそこそこのタイムを出しながら、決勝レースのことを考えたクルマ作りをしています。琢磨君は、たとえばアンダーが強いと、最後にひとついじってアンダーをうまく消しますが、決勝で、タイヤが磨耗してくると、マシンはオーバーステアとなり、タイムを落としてしまうんです」
―いろいろ心理的なプレッシャーも多かったと思うんですが、ミスも多かったですね。
「ただ予選でのミスは、トルコぐらいです。その一方で、予選はそこそこなのに、決勝が・・・、というのが多かったですね」
―しかもレース序盤で、何か起きるというパターンが多かった。それはどういうことだったんでしょう。
「たとえばフィジケラ(ルノー)にぶつかったドイツGPとか、(ミハエル・)シューマッハ(フェラーリ)にぶつかったベルギーGPは、100%で走っていると思うんですよ。『あそこでスリップ(ストリーム)に入れば抜けるチャンスがある、だから行く』と。ドイツもあの先がパッシングポイントでしたし、あそこで仕掛けたかったのでしょう。それで、フィジケラがスロットルゆるめたというけれど、それはされても仕方がありません。誰だって真後ろにつかれたくはないわけです。でももうそろそろ、そういうことに対応しながらレースをしないとね。ドイツGPでバトンが、ミハエルを抜いたでしょう。あの時はスタート直後の1コーナーで、ミハエルと並んでいますね。でもバトンはいったん、そこで引いています。それはミハエルが、フロントウィングを踏みに来たからです。踏まれたら、それでレース終わってしまう。だからいったん下がって、次のチャンスを待ちました。でも琢磨君は同様の場面で、つい突っ張ってしまいますね。そういう駆け引きは、彼にもできるはずなんですけれどね」
関連ニュース
![](https://ad8.f1sokuho.net/iconv/fsoku/is/img/banner/f1sokuho_teiki_1912.jpg)
1位 | マックス・フェルスタッペン | 219 |
2位 | ランド・ノリス | 150 |
3位 | シャルル・ルクレール | 148 |
4位 | カルロス・サインツ | 116 |
5位 | セルジオ・ペレス | 111 |
6位 | オスカー・ピアストリ | 87 |
7位 | ジョージ・ラッセル | 81 |
8位 | ルイス・ハミルトン | 70 |
9位 | フェルナンド・アロンソ | 41 |
10位 | 角田裕毅 | 19 |
![](img/common/cont_right/link_button.png)
1位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 330 |
2位 | スクーデリア・フェラーリ | 270 |
3位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 237 |
4位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 151 |
5位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 58 |
6位 | ビザ・キャッシュアップRB F1チーム | 28 |
7位 | BWTアルピーヌF1チーム | 8 |
8位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 7 |
9位 | ウイリアムズ・レーシング | 2 |
10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 0 |
![](img/common/cont_right/link_button.png)
![](img/common/cont_right/link_button.png)