11月11日〜13日、南アフリカのキャラミ・サーキットにおいて、著名な元F1ドライバーが参加するグランプリ・マスターズが初めて開催される。そのサポートレースとしてミナルディの2シーターF1マシンによるレースが行われることになり、まずは参加ドライバー3名が明らかになった。
エマーソン・フィッティパルディ、アラン・プロスト、リカルド・パトレーゼ、イワン・カペリといった、往年のF1ドライバーが、フォーミュラマシンのワンメイクレースを行うというグランプリ・マスターズ アルテック南アフリカGP。この日程の中で、ミナルディの製作した2シーターF1マシンによるレースが行われることになった。そのドライバーとしてエントリーしたのは、元F1ドライバー、マルク・スレール、すでにF1×2をドライブしたことのあるマッティオ・ボッビ、バス・レインダースの3名だ。
スレールは現在、ドイツのデジタルTVチャンネル“プレミア”のF1コメンテーターとしてよく知られているが、F1界で7年間も活躍したことのある人物だ。スイス生まれのスレールは、カートの国内チャンピオンを獲得後、1979年にヨーロッパF2チャンピオンに輝いた実績が認められ、1980年、ATSフォードからF1本格デビュー。その後はアロウズやブラバムなどで活躍したが、1986年にラリー車のドライブ中に大怪我を負い、一線から退いた。
スレールはF1×2GPについて、「楽しいチャレンジになりそうだ」と語った。
「F1マシンをドライブしたことがあれば、誰だって何度も何度も乗りたいと思うものだけど、それと同時にリラックスした雰囲気の中で募金を募ることもできるイベントに参加できるのは、素晴らしいことだね。キャラミでは過去数年間、何度か大事故に見舞われたことがあって、悲喜こもごもではある。でも今回は勝ちを狙いに行くよ!」
イタリア出身で27歳のボッビは、かつてミナルディのテストに参加したことがあり、前回も2シーターのレースに出場している。今年はアメリカ国内のGrand-Am Rolex シリーズで奮闘中だが、参加予定のライバルたちには手強い相手となるだろう。
「今回もいい経験になるだろうね」とボッビ。
「しばらくF1マシンに乗っていないから、またドライブできるなんて、本当に楽しみで仕方ないよ。素晴らしいイベントになるとは思うけど、価値あるチャリティー・イベントだからこそ、そこに参加できることが嬉しい」
レインダースも去年キャラミで2シーターマシンをドライブしており、その扱いには慣れているため、優勝候補の一人とみていいだろう。レインダースはベルギー出身で、ヨーロッパ・フォーミュラ・フォード、フォーミュラ・オペル、ドイツF3でそれぞれチャンピオンを獲得。F3000に参戦後、2002年と2003年にはワールドシリーズbyニッサンでランキング3位の成績を残している。2004年はミナルディのテストドライバーを務めた。
「去年のこのイベントも楽しかったから、また参加できるのは嬉しいね」とレインダース。
「F1×2マシンは素晴らしいマシンだし、これまでに経験を積んできたから、今度こそ勝ちたいね! あと、このイベントはチャリティーという側面もあって、すごく真摯なものなんだ。僕らは去年自分たちで募金の行く末を見届けることができたから、今年もさらに募金が集まるよう、喜んで手助けしたいと思う」
他の参戦ドライバーについては、近いうちに明かされる予定だ。