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[MICHELIN]土壇場でライコネンが逆転勝利

2005年10月10日

 2005年F1世界選手権も残り2戦となった鈴鹿の日本グランプリは、キミ・ライコネン(ウェスト・マクラーレン・メルセデス)が劇的な逆転勝利をおさめた。
 予選の終盤に強い雨が降ったために、ライコネンは他の上位ドライバー数人とともに後方のグリッドに沈んでしまった。しかしその17番手スタートから、1周目の同僚ファン‐パブロ・モントーヤ(ウェスト・マクラーレン・メルセデス)との接触を生き残り、中団を追い上げていく。最後のピットストップを終えたときには、ついに2位に浮上。さらに、ずっとトップを走っていたジャンカルロ・フィジケラ(マイルドセブン・ルノーF1チーム)との差を縮めていく。背後について何度か追い抜きを試みたあと、53周目、最終ラップの第1コーナーでついに首位を奪取した。ライコネンにとってはシーズン7勝目、ミシュランにとっては17勝目。ミシュランのF1通算成績は92勝となったが、鈴鹿では初優勝である。
 マクラーレンのロン・デニス代表は、この勝利を「おそらくキミのキャリアでベスト」と評した。さらに、「困難な週末に立ちむかったチームの努力に、素晴らしい形で報いてくれた。作戦はプロフェッショナルに、緻密に実行された。ミシュランもいつものように高い水準のパフォーマンスだった」と話していた。
 ライコネンの最終ラップの逆転劇は見事だったが、今日の展開は手に汗握るパッシングシーンの連続で、まさにシーズン最高のレースと呼べるものであった。
 ラルフ・シューマッハ(パナソニック・トヨタ・レーシング)は、ポールポジションからスタートして、当初は首位を走ったものの、3回ストップ作戦が裏目に出て、最終的には2回ストップのライバルたちに続く8位に終わった。フィジケラは、フロントローのジェンソン・バトン(ラッキーストライクB・A・Rホンダ)をスタートで抜き、シューマッハがピットストップで後退したあとは、レース展開を支配したかに思えたが・・・最後の最後にライコネンの姿がミラーに現れることとなった。
 レースは、スタートしてすぐにセーフティカーが入る。オープニングラップ最終コーナーでモントーヤがクラッシュし、危険な場所にマシンが止まったため、これを撤去するのに10分以上も隊列を組んでの低速走行が続くことに。


 新王者フェルナンド・アロンソ(マイルドセブン・ルノーF1チーム、グリッド16位)とライコネンは、序盤に早いテンポで中団を追い上げ、その過程でミハエル・シューマッハ(フェラーリ)と壮絶なバトルを繰り広げた。最初は、シーズンで最も難しいコーナーのひとつといわれる130Rで、アウトからシューマッハを抜きさった。
 しかしアロンソの追い上げはずっと順調だったわけではなく、クリスチャン・クリエン(レッドブル・レーシング)を抜くときにアンフェアな形で順位を上げたと、競技審査委員会に判断されたため、いったんペースを緩めてクリエンを先に行かせ、改めて追い抜くという手順を踏むことに。そんな遅れや、最初のピットストップのあとに遅いクルマに引っかかったりしたせいで、アロンソはもう一度ミハエル・シューマッハを抜く必要があった。そのあとも、マーク・ウェバー(BMWウイリアムズF1チーム)を第1コーナー進入で抜くときに、芝生をかすめるぎりぎりのライン取りを見せ、最終的に3位に入る。
 ウェバーは、ピットクルーの素早い作業のおかげで順位を上げた。1回目ではデビッド・クルサード(レッドブル・レーシング)を、2回目ではバトンをそれぞれ抜いて、3戦ぶりの4位を獲得。5位にバトン、6位にクルサードが続き、ミシュラン勢はトップ6を独占した。
 ミハエル・シューマッハが7位で、弟のラルフ・シューマッハが8位。クリエンはキャリアベストの4位スタートだったが、最終的にはポイント圏外の9位に。その他のミシュラン勢は、10位フェリペ・マッサ(ザウバー・ペトロナス)、11位ジャック・ビルヌーブ(ザウバー・ペトロナス)、13位佐藤琢磨(ラッキーストライクB・A・Rホンダ)となった。
 地元の佐藤にとっては苦しいレースだった。第1コーナーで外にふくらんで、予定外のピットストップを迫られ、そのあとはヤルノ・トゥルーリ(パナソニック・トヨタ・レーシング)と接触してしまった。トゥルーリは、雨の予選でスピンしてノータイムだったためピットスタートであったが、シケインでの佐藤との接触によりリタイヤ。アントニオ・ピッツォニア(BMWウイリアムズF1チーム)は、デグナー・カーブでスピンしてグラベルに飛び出し、レースを終えている。
 レース後の競技審査委員会の裁定により、ビルヌーブはモントーヤの事故の原因をつくったとして、25秒加算のタイムペナルティを受け、改訂後のレース結果では12位に後退。また佐藤は、トゥルーリをリタイヤさせた事故の原因をつくったとして、レース結果から除外されることとなった。




レース

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