F1日本GPは予選17番手からスタートしたマクラーレンのキミ・ライコネンが最終ラップに前を行くルノーのジャンカルロ・フィジケラを追い抜き、大逆転優勝を達成。2、3位にジャンカルロ・フィジケラ、フェルナンド・アロンソのルノーが表彰台を獲得した。
BARホンダのジェンソン・バトンは5位でゴール。トヨタはラルフ・シューマッハーが8位、ヤルノ・トゥルーリはリタイアとなっている。バトンのチームメイト佐藤琢磨は13位でゴールしたが、後に接触に関してのペナルティーが科されて、リザルトから除外されている。
日本GP決勝、心配された天候は昨日までの雨から打って変わって晴れ。気温27℃、路面温度34℃となり、コース上は立体交差部分に水たまりがある程度で全体的にドライと好コンディションとなった。
フォーメーションラップを終えたジェンソン・バトンのマシンから白煙が見えたが、そのままスタートが切られ、全車走り出して行く。1コーナーの混乱で佐藤琢磨が行き場をなくしたところで、ルーベンス・バリチェロもアウト側に寄ってきて、ともにオーバーラン。両者ともグラベルトラップを走り抜けコースに復帰しているが大きくタイムロスを喫してしまう。
そして、最終コーナーでは、ジャック・ビルヌーブとからんだファン-パブロ・モントーヤがクラッシュ。左リヤの足回りを大きく破損し、リタイア第1号となる。このマシン撤去のためセーフティーカーが導入され、佐藤琢磨はノーズ交換にピットイン。バリチェロも破損したタイヤを交換に入ってきたが、長いセーフティーカーランの間にもう1回入っている。
セーフティーカーがピットレーンへと入り、8周目、再スタート。ラルフ・シューマッハーをリーダーに上位陣はそのまま周回。フェルナンド・アロンソとクリスチャン・クリエンの7番手争いは逃げるアロンソがシケインではみ出してしまい、クリエンに道を譲ることとなったが、ストレート区間でぴったりとつけたスリップから抜け出しパス。これで、前のミハエル・シューマッハーを追うこととなったが、シケインでのオーバーラン後にクリエンをパスしたことでのペナルティーを避けるため、大きくスローダウンしてクリエンに再び前に行かせてから追撃開始の体制を取り直す。
10周目、シケインのブレーキングでヤルノ・トゥルーリのインに佐藤琢磨が接触、トゥルーリはストップしてしまいリタイア。琢磨は大きなダメージなく走行を続けているが、15番手と苦しいポジションとなる。
13周目にはR.シューマッハーが早くもピットイン。レースには9番手で復帰している。ナレイン・カーティケヤン、続いてロバート・ドーンボスもピットイン。これでトップに立ったのはジャンカルロ・フィジケラ、続いてジェンソン・バトン、3番手にデイビット・クルサードとなる。
19周目、これまでM.シューマッハーを抜きあぐねていたアロンソが130Rアウトから力技でパス、一気に前へでると今度はキミ・ライコネンがシューマッハーを追い立てる。トップ、フィジケラはここでピットイン。続けてバトン、アロンソ、クリエン、クルサード、マーク・ウエーバーと続々とピットへと向かう。
まだ、ピットインしていないM.シューマッハーがトップ、2番手ライコネンと、後方グリッドからスタートした2台が上位に立つ。3番手、実質のトップに1回目の給油を終えたフィジケラがつけている。R.シューマッハーはその後4番手というポジション。
25周目、M.シューマッハーとライコネンがテール to ノーズのバトルを続けたまま、2台がピットレーンと進んで行く。わずかにマクラーレンの作業が早かったように見えたが、前方に位置するフェラーリのピットからM.シューマッハーはライコネンの前でレース復帰に成功。R.シューマッハーは2回目のピットインを早くも行い、3ストップ作戦をとっている模様。2番手からピットに入り、8番手でレース復帰。ライコネンは1コーナーでようやくM.シューマッハーをパスして4番手にポジションアップ。