F1日本GPの予選はトヨタのラルフ・シューマッハーが1分46秒106でポールポジションを獲得。トヨタに2回目となるポールポジションをプレゼントした。なお、2番手はジェンソン・バトンでトヨタとホンダでフロントローを分け合う形で予選が終了した。佐藤琢磨も5番手と期待できるポジションから日本GP決勝を迎える。
午前中のウエットでのフリー走行から一転、雨が上がっての予選となった。しかし、路面はまだ濡れたままで、第1走者のデイビット・クルサードはタイヤから水煙を出しながらアウトラップを走行。注目のクルサードのタイムは1分46秒892、これが当面のターゲットタイムとなりそうだ。
第2走者のアントニオ・ピッツォニアはアウトラップからスピンをしてしまい、タイムは1分48秒898にとどまる。ピッツォニアのチームメイト、マーク・ウエーバーは1分47秒233と途中まで好タイムだったのだが、最後はクルサードのタイムを超えることはできなかった。そして5番目にアタックのティアゴ・モンテイロは、アタック前のアウトラップでなんとコースアウト、グラベルトラップで止まってしまいアタックはできずに終了となる。
第2アタックグループに入り、最初の走者はナレイン・カーティケヤン。午前中のフリー走行4回目で2番手のタイムをマークをして注目を集めていたが、3番手の1分48秒718だった。グループ3番目のヤルノ・トゥルーリはアタックラップ中、デグナーでスピンを喫してしまいストップ。タイムが記録されずに予選を終え、トヨタチームの期待はラルフ・シューマッハーに集中することになる。続いてアタックしたジャック・ビルヌーブは3番手タイムとなる1分47秒440となり、いまだトップ走者のクルサードのタイムを更新するものは現れない。
アタック11番目、第3グループ最初は、鈴鹿の全観衆が応援を一身に受けてアタックを開始した佐藤琢磨。確実にかつ速く走り、クルサードのタイムを更新して暫定トップに立つ。しかしこの後の走行のクリスチャン・クリエンが琢磨のタイムを0.3秒強更新してトップに立つと、この先タイムが次々更新されて行きそうな気配となる。
13番アタックのラルフ・シューマッハーはクリエンのタイムをさらに0.36更新して4人目の暫定トップのドライバーになり、続くジェンソン・バトンはわずかにこのタイムに届かず、2番タイム。ルーベンス・バリチェロはタイムが伸びずに8番手で第3グループのアタックは終了した。
そして最終グループのアタック順に入り、ジャンカルロ・フィジケラが走行をするが、ここで雨が降り出し、フィジケラは濡れ行く路面と格闘し大健闘3番手となる1分46秒276を叩き出す。雨足はさらに強まりミハエル・シューマッハーが1分52秒台の14番タイムで暫定トップの弟から6秒8近く離され、これ以上、アタックでのタイム更新は誰が見ても無理な状況。アロンソはM.シューマッハー、ドーンボスよりもさらに2秒遅い54秒台でピットに戻ってきた。
金曜日にエンジンがブローし交換したキミ・ライコネンはアタック前から10グリッド降格が確定。このコンディションでは最終グリッドはほぼ間違いないため、アタックが無意味なものではあるが、激しく降る雨の中、2分02秒309で17番タイム。最後の走者、ファン-パブロ・モントーヤはアタックラップを中止、ピットに戻ったため、これでラルフ・シューマッハーのポールポジションが決定。これでトヨタのポールポジションは2回目、R.シューマッハーは通算6回目、トヨタ移籍後初の予選最速となった。
2番手グリッドにはバトンと、トヨタ、ホンダでフロントローを分けあい、3番手グリッドがフィジケラとなった。以下、クリエン、佐藤琢磨が5番手グリッド、クルサード、ウエーバー、ビルヌーブというトップ8となった。