今週末、インテルラゴス・サーキットでF1第17戦ブラジルGPが開催される。フェラーリのチームリーダー、ミハエル・シューマッハーは、そのサーキットにおける彼らのパフォーマンスは、今の時点では予測できないと語った。
本番を目前に控え、シューマッハーは、例えばルノーやマクラーレンといった相手に比べて自分たちがどうなのかは、金曜日になってようやく知ることができると述べた。
「来シーズンには僕らの状況は急激に変化すると思う」とシューマッハー。
「(今シーズンの残りに関しては)僕は現実主義者でね――単純に」
「平静さを保っていれば、僕らの力は現れてくると思う。短期間で無理に何かを変更する必要はない」
「僕らは、外部的な要因から悪影響を受けるべきではない。金曜日になれば、ブラジルではどういう展開になるのか、自ずと分かってくるだろう」
一方、ルーベンス・バリチェロは、おそらく母国グランプリで優勝争いに加わることはないと分かってはいても、“パウリスタ”と呼ばれるサンパウロっ子たちのためにも素晴らしいレースを見せる決意を固め、積極的にレースに臨んでいく構えだ。
バリチェロはこれまでにインテルラゴスで12回の出走を果たしている。彼は何度か優勝まであと一歩というところまで近づいており、なかでも昨年と一昨年にはポールポジションからスタートしているのだが、現在のところ、2004年の3位が母国グランプリでの最高位だ。
「ここでのパフォーマンスについては、いつもうまくやれているよ」とバリチェロ。「だけど、現状を考えると、理論的にも、現実的にも、今は僕らを優勝へと導けるようなマシンを手にしていない」
「そうは言っても、積極的な姿勢で週末に挑んでいくつもりだよ。レースでは何が起きるか分からないしね」
「ハンガリーを考えてみてほしい。僕らは気温が上昇し、難しい週末になると予想していた。それなのに、僕らはすごくよかっただろう。スパと同じように、ここも天候によって左右される可能性がある。だから、僕は攻める姿勢でいるし、せめて優勝争いができるように願いながら、サーキットへ出向くつもりだ。ブラジルではいい成績を残したい。それがシーズン終盤における自分自身の主要目標だ」
ブラジルでフェラーリの一員として出走するのは、今回が最後となる。33歳のバリチェロにとって記念すべき1戦となることだろう。だが彼は、そのことを全体の一部として捉えている。
「感傷的な瞬間になるかどうかとか、そういう問題じゃないと思う」
「フェラーリとは共に良い時間を過ごしてきたし、僕もチームに貢献してきたと思う。でも、来シーズンの(BARホンダへの)移籍は、自分のキャリアが再スタートすることを意味するわけじゃない。僕が再スタートを切ったのは、フェラーリに加入した時だったと思うんだ。今は異なる野心があり、(移籍への)決意は賢明な策だったと思うけど、チームが変わるという、それだけのことだよ」
「よく(フェラーリでの)最高の思い出は何かと聞かれる。でも、それって難しいよ。もちろん、ホッケンハイムでの初優勝は挙げるだろうな。ここブラジルでの2度のポールポジション獲得、それも選ぶだろう。あと、昨年の中国GPで優勝し、ルカ・ディ・モンテゼモロ社長と並んで表彰台に立ったこともね。そして最も重要なのは、悪かったことよりも良かったことの方が多いってことさ!」