Lucky Strike B・A・R Hondaのジェンソン・バトンは15番手、佐藤琢磨は16番手タイムで、アメリカGP初日午後のフリー走行を終えた。
北米2連戦の後半戦となるアメリカGP。前戦カナダGPでは、2人のドライバーともにリタイアを喫したため、レースの規定では今回新品のエンジンに交換してもかまわない。しかし次戦フランスGPで新しいエンジンを投入することを見据え、予定通りカナダGPのエンジンを継続して使うことになった。
アメリカGP初日は晴天に恵まれ、先週のモントリオールのような蒸し暑さもなく、午前中のセッション開始時点の気温は24C、路面温度は47Cという過ごし易いコンディションとなった。バトン、佐藤ともに前戦同様、最初のフリー走行から積極的に周回を重ねる。1回目のセッションは、それぞれ5番手と7番手タイム。路面グリップはまだかなり低いが、週末に向けて上々の滑り出しとなった。
午後のフリー走行では、セッション開始早々R・シューマッハ(トヨタ)が最終コーナーのバンク途中でスピン。マシンはコンクリート壁に激しく激突し、約20分間の赤旗中断となってしまった。バトンのギアボックスにトラブルが発生し、ガレージでの作業を余儀なくされたものの、作業はセッション中断中に進めることができ、ほぼ予定通りにタイヤ選択を中心としたプログラムをこなした。2回目のフリー走行でバトンは24周を周回し、15番手タイム。佐藤は10周前後のロングランを中心に26周を走行し、16番手タイムだった。
ジル・ド・フェラン B・A・R Hondaスポーティングディレクター
「いつもの金曜日と同様に、今日はタイヤ選択とレースのセットアップに集中した。フリー走行中はそれぞれのチームが異なる戦略で走行していることもあり、我々がライバル達の中どれほどの戦闘力を持っているかを見極めることは非常に難しい。今日の午後は、マシンのハンドリングは完璧ではなかったが、明日に向けてバランスを改善できることを期待している」
中本修平 Honda Racing Developmentエンジニアリング・ディレクター
「ちょっとしたトラブルがあったにも関わらず、2人のドライバー共、多くの周回数をこなしてくれました。カナダGPでメカニック達が琢磨選手のギアボックスを短時間で交換してくれたおかげで、彼の予選出走順はそれほど悪くありませんし、明日は楽しみにしています」