カナダGP予選で、Lucky Strike B・A・R Hondaのジェンソン・バトンが、昨年サンマリノGP以来の、自身2度目のポールポジションを獲得。佐藤琢磨も今季最上位タイの6番グリッドから、明日の決勝レースをスタートすることになった。
カナダGPの2日目も、朝から初夏のモントリオールとは思えない蒸し暑い天候となった。午前中に行われた2度のフリー走行では、両ドライバーともに順調に走り込み、最初のセッションでは佐藤4番手、バトン5番手タイム、2度目のセッションでは佐藤5番、バトン7番手タイムで、決勝レースに向けてのロングランでも好調な仕上がりを見せた。
予選が始まる午後1時には、気温33C、路面温度は52Cまで上昇した。予選アタックを開始した佐藤は、1コーナーから果敢に攻めていく。ヘヤピン手前のシケインでやや膨らんだものの、1分15秒729のタイムで暫定トップタイムを記録。最終的に3列目、6番グリッドを獲得した。
12番手で出走のバトンは、持ち前のスムーズな走りを完璧に発揮し、ミスのない安定した走りでチームメートを上回る1分15秒217を叩き出してトップタイムに躍り出る。そしてバトンのタイムは、その後出走の8人のドライバー達に破られることはなく、昨年のサンマリノGP以来となるポールポジションを獲得した。昨年のカナダGPは2番手フロントローからのスタートしたが、明日はポールポジションから、初優勝を目指し決勝レースに臨む。
ジル・ド・フェラン B・A・R Hondaスポーティングディレクター
「今朝のフリー走行では、マシンセットアップを改善でき、タイムシートの良い位置につけることができた。そのお陰で、気を楽にして予選に臨むことができた。しかし、ジェンソンがポールポジション、琢磨が3列目というグリッドは、チームにとって最高の結果だ。ジェンソンは賞賛に値する綺麗な走りを見せてくれた。ポールポジションからのスタートは、何にしても有利であり、明日は良いレースになることを期待している」
中本修平 Honda Racing Developmentエンジニアリング・ディレクター
「ジェンソン選手は全くミスのない走りを見せ、琢磨選手も良いパフォーマンスを発揮してくれました。最新スペックのエンジンも好調ですし、ポールポジション獲得という素晴らしい予選になりました。明日の決勝レースでは、他チームのレース戦略を注意して見なければいけませんが、昨年ここで獲得した表彰台圏内フィニッシュを再現できるよう、最善を尽くします」