今週末のモナコGPを前に、ザウバーのジャック・ビルヌーブは、早く走りたいと待ちきれない思いでいる。
今シーズンは、かつての古巣であるBARの失格のおかげでサンマリノGPで4位になったものの、それ以外は開幕からぱっとした成績を残せずにいるビルヌーブ。この日曜にモナコGP決勝が迫る中、せめて‘激しく競い合えるように’なりたいと願う。
「モナコでのレースを何週間も楽しみにしていたんだ! すばらしいサーキットでまさに僕の好きなチャレンジがある」
「車はイモラでとても良かったし、スペインはだめだったとはいえ、タイヤはバルセロナでのレースの間中ばっちりだった。モナコではよりソフトなコンパウンドを履いて出られるので、ぜひ激しく闘い合えるようになれればと楽しみにしている」
一方チームメイトのフェリペ・マッサは、高速トラックとは対称的なモンテカルロでは‘生き残ること’がポイント獲得の鍵になるという。
今季いまのところ2ポイントを手にしているマッサ。モナコは、昨年5位に入ったが、過去2度しか出場経験がない。
「モナコは面白いトラックと言える」
「本当に快適なセットアップができた車で走ったことは一度もなく、昨年はそこそこうまくいって5位でポイントを取れたんだが、それは僕がゴールできたからだ」
「こういうところでは、たとえ速くなかったとしても、最後まで走れば得点できる可能性が高い。いとも簡単にクラッシュするトラックで、2002年に僕はブレーキ故障からサン・デボートで大事故を起こしたことがある。速く走ろうとすればラップごとに壁に近付かなければならず、まさに常にがけっぷちだ」
「また、あそこではオーバーテイクがイモラに比べてかなり難しくなる。トンネルは追い越しができるほどの本当のストレートではないし、一般的には目の前のやつがミスをしない限りパスできないと言われているくらいだ」
「だが、あそこでのドライブは快感だ。限界で2〜3周すればその快感にもすぐに慣れてしまうけどね。問題は、一線を踏み越えることなくその限界を見つけることだ。一歩間違えたらクラッシュだからね。そんなふうにシンプルだ。僕は前にシケインでスピンしたのに何にもぶつからなくて、スイミングプールの出口でもそんなことがあったが、これは単に幸運だっただけさ!」