パナソニック・トヨタ・レーシングは、5月11日(水)から13日(金)の3日間、南フランスのポールリカール・サーキットで行われたF1合同テストに参加した。今回のテストは、2台の“TF105”で、テストドライバーのリカルド・ゾンタと、サードドライバーのオリビエ・パニスが3日間に渡って走行。11日(水)と12日(木)は、モナコGPを想定し、3.593kmと短く設定したコースでテストを行い、最終日の13日(金)は、午前中にカナダGPへ向けて5.216kmと長い設定にコースを変更。午後は再び3.551kmと短く設定してテストを行い、リカルド・ゾンタ、オリビエ・パニスの2人は、3日間で1000km以上を走破、タイヤやサスペンションなどの評価、選択などを行った。
リカルド・ゾンタ:
ここではどのような作業を行いましたか?
「最初の2日間は、モナコのコースに似せるため、短く設定したサーキットでテストを行った。ミシュランタイヤ及びサスペンションについて多くのテストを行うとともに、いくつか小さな空力部品を取り付けて走行した。テストは順調で、2日間とも100周以上の走行を果たすことが出来た。金曜日は午前中、より長いストレートを持つコースレイアウトに変更し、来月行われるカナダGPのためにタイヤテストを行った。そして、午後は再び短いコースレイアウトで、数時間走行した」
来週行われるモナコGPでの、トヨタの目標はどのあたりにあると考えていますか?
「モナコGPでの主な問題は路面の凹凸だ。我々の“TF105”は、中高速コーナーに適しており、モナコの低速コーナーでの正しいバランスを見出すのは非常に難しい作業になるだろう。しかし、我々は今回のテストでまた進歩を遂げており、克服出来ると考えている。タイヤも良く、いい結果を期待したい」
オリビエ・パニス:
あなたはどのようなテストを担当しましたか?
「我々にとって、非常に有意義なテストとなった。最初の2日間は、モナコGPに照準を合わせた短いサーキットの設定で、セットアップを行った。“TF105”の良いバランスを見出し、成果が得られた。また、モナコへ向けたタイヤのテストも行い、良い解決策を見つけられたと思う。水曜日の午前中は、カナダGPのために長く設定したサーキットで作業を行った。この日はギアボックスコントロールのトラブルに見舞われ、サーキットを短い設定に戻す前に、やや時間をロスしてしまった。全体的に見て、今週のテストは非常に上手く行ったと感じている。“TF105”もタイヤも、速かっただけでなく、ロングランでも本当に安定していた。これは非常によい兆候だと思う」
このテストの後、モナコGPでのトヨタの活躍をどのように予想しますか?
「今回のテストで、“TF105”のバランスに関して大きく改良されたが、モナコのバンピーな路面で、どこまでやれるのか確認しなくてはならない。モナコはトヨタにとって、今年最も向いていないサーキットの一つであると言わざるを得ないが、ここまで最も困難だったサンマリノGPで縁石を克服したのと同様に、モナコの荒れた路面も、サスペンション対策への挑戦だ。しかし、知っての通り、モナコGPはしばしば驚くような結果になる。もしポイントが獲得できれば素晴らしいことだ。それは何ものにも代え難いボーナスになるだろう」