F1サンマリノGPは62周の決勝を行い、フェルナンド・アロンソとミハエル・シューマッハーとの熾烈なトップ争いの末、アロンソが今シーズン3連勝を飾った。シューマッハーも13番グリッドからの見事な追い上げで2位に。3位にはジェンソン・バトンが入った。

　サンマリノGP決勝は、天候は晴れ、気温19度、路面温度27度、湿度51％というコンディションで午後2時からスタートした。
　予選8位だったフェリペ・マッサは金曜日の夜にエンジン交換のため10グリッドダウンの18位からのスタート。2回目アタック中にコースオフしたミハエル・シューマッハーは右前輪を交換しフォーメーションラップが開始された。スタートは1台がエンストした状態でポールのキミ・ライコネンが好スタートを切り、6番グリッドからスタートした佐藤琢磨はマーク・ウェバーを抜き一時は5位に上がるも、再びウェバーに抜き返される。オープニングラップはライコネンを先頭に、フェルナンド・アロンソ、バトン、ヤルノ・トゥルーリ、ウェバー、琢磨、アレクサンダー・ブルツ、ジャック・ビルヌーブ、ルーベンス・バリチェロ、ニック・ハイドフェルドというトップ10。ミハエルはスターティンググリッドの13位のまま1周目を終えた。
　2周目、首位ライコネンとアロンソの差は2.6秒、更にライコネンは周を重ねる毎に約0.2秒づつ差を広げていった。5周目に入り、ライコネンとアロンソのタイム差は3.1秒。ここで11位にいたジャンカルロ・フィジケラがターン4でコースオフ。バリアにヒットし、そのままリタイア第1号となった。8周目にライコネンがトサ付近でスローダウンし、そのままアロンソが易々とトップに浮上した。9周目には新車PS05をドライブするミナルディのパトリック・フリーザッハーもスローダウン、そしてライコネンはそのままピットインしレースを終えた。
　10周目に首位に立ったアロンソと2位バトンの差は8.4秒。そして3位にはトゥルーリがバトンから8.4秒遅れて続く。その背後にウェバー、琢磨が迫る。11周目にはアロンソが1分23秒223の最速ラップを記録しバトンとの差はさらに9.1秒に広がった。一方3位につけるトゥルーリから、ウエーバー、琢磨、ブルツ、ビルヌーブ、バリチェロまでが接近戦を繰り広げるが、膠着状態が続く。16周目、12位マッサがピットイン。右前ウイングのパーツが飛んだためノーズ交換をする。続いてバリチェロがピットインし、コースに戻るも再びピットインし、そのままガレージに入りリタイアとなった。

　21周目には琢磨が1コーナーでウェバーを鮮やかにパスし4位浮上に成功する。23周目には首位アロンソがピットインし、続いて琢磨、24周目にはバトンとBAR勢がピットイン。この間にミハエルは1分22秒287の最速ラップを叩き出し、27周目には13番グリッドから3位までポジションを上げピットイン。ミハエルは3位でコース復帰を果たした。
　28周目の時点で首位はアロンソ、9.7秒差で2位バトン、21.8秒差で3位ミハエル。以下ブルツ、佐藤琢磨、トゥルーリ、ウェバー、ビルヌーブ、ハイドフェルド、ラルフというトップ10。
　1回目のピットストップ後、ミハエルは、バトンより1.5〜2秒以上速い1分22秒台で周回を重ね、39周目4.6秒、40周目2.8秒、41周目1.5秒とみるみる2位のバトンとの差を縮めていった。そして46周目、バトンがシケイン進入でウェバーにひっかる隙にミハエルが切れ味鋭くこれをパス、先に2回目のピットストップを行なったアロンソに代わって暫定で首位に躍り出た！48周目、残り1回のピットストップを残す首位ミハエルは1分21秒858の最速ラップでアロンソとの差を広げる。49周目、ミハエルがピットに入り6.1秒の作業時間でコースに復帰したが、僅かにアロンソがミハエルの前に出る。
　しかし、アロンソより明らかにペースの速いミハエルの追い上げにより、すぐさま2台はテール・ツー・ノーズ状態に。ここから10周以上に渡って2台はマッチレースを展開。アロンソはタイヤが苦しくペースが上がらないが、背後のミハエルをしきりにミラーでチェックし首位を守る。残り3周、ふたりの差は0．4秒。ミハエルがあらゆるコーナーで揺さぶりを掛けるが、アロンソも動じることなくファイナルラップへ。ミハエルは、最終コーナーでタイヤをロックさせ仕掛けるが、アロンソがミハエルを抑え切りトップチェッカー! ルノー開幕4連勝となるシーズン3勝目を飾った。2位ミハエル、3位にはバトンが入り今季初表彰台を獲得した。以下4位ブルツ、5位琢磨、6位ビルヌーブ、7位トゥルーリ、8位ラルフが入った。BAR、トヨタともにダブル入賞を果たす結果となった。

• -
  ツイート
• 0
  シェア