F1の統括団体FIAは、2008年以降のF1の技術規定についての計画策定を推し進めている。ただし、参戦チームの多くは、15日(金)にパリで行われた話し合いを欠席した。
FIAは以下のような声明を発表した。
「2008年のF1技術規定の初の草案は、5月27日までにまとめられて、6月29日に行われる世界モータースポーツ評議会に向けた文書に入れられることになる」
「世界モータースポーツ評議会の承認が得られれば、草案は7月1日にF1の主な関係者に配布される。関係者とはすなわち、
・フォーミュラワン・マネージメント(FOM)
・レースのオーガナイザー
・レースのプロモーター
・現役のF1ドライバー
・参戦する可能性のあるチーム
・エンジンサプライヤーとなる可能性のある会社
・タイヤサプライヤーとなる可能性のある会社
・他の重要なサプライヤー
・このほかの信頼のおける関係者で、草案を要求した場合
などである」
「関係者は2005年7月31日までに、文書の形でコメントを提出するように求められる。これらのコメントは、2008年のFIA F1世界選手権への参加が決定した関係者らとの協議のなかで、FIAに考慮されることになる」
「最終的な草稿はそれから、受け取ったすべてのコメントを考慮しつつ準備される。これは9月23日までには完成して、10月26日に行われる世界モータースポーツ評議会の会合に向けた文書に入れられなくてはならない。この最終版は、世界モータースポーツ評議会の承認を経て、10月28日にローマで開かれるFIAの総会に提出される」
今回の話し合いに、実際は誰が出席したのかについては発表されなかった。しかし、F1内部からの情報によれば、FIAのマックス・モズレー会長のほかに、バーニー・エクレストンとフェラーリも出席し、さらにレッドブル・レーシングとジョーダン/ミッドランドF1も出席したようだ。
現在はフェラーリのみが、2008年から2012年にかけての期間をカバーする新コンコルド協定に署名しているが、自動車メーカー連合が2007年より後に独自のシリーズを立ち上げるという脅しをかけ続けているため、他のチームはまだ態度を明確にしていない。
一方、ミナルディ代表のポール・ストッダートは、話し合いをボイコットした側を代表して、ロイター通信に次のように語った。
「このラインはまったく砂の上に描かれているようなものだ」
「5つのマニュファクチャラーと2つの古く由緒ある独立チームが参加しなかったのだから、それは十分明確なメッセージを送っていることになる」
「これは、チームの大多数、マニュファクチャラーと2つの歴史ある独立チームを無視する試みだ」
「このすべてのプロセスには信頼性がない。現在F1に参戦中の全チームが参加してきちんと話し合わないかぎり、信頼性は生まれないだろう」