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中本修平レポート「空力の絶対値を上げることですね」

2005年3月18日

 開幕戦オーストラリアGPが終わってすぐ、B・A・R Hondaは、ヘレスで新しい空力パッケージや次戦に向けてのタイヤ、最新バージョンのエンジンテストなどを行った。

―開幕戦であえて完走を避けたことで、マレーシアGPをフレッシュエンジンで走れるオプションを得た。しかし、そうすると今度は、セパン、バーレーンと暑いレース2戦を、同じエンジンで走らないといけませんが。

 それは大丈夫でしょう。高温多湿のところは冷却さえ気をつければ、実はエンジンは比較的楽なんですよ。と言うのも、エンジンというのはやっぱり、寒くて乾燥している方がパワーが出ます。逆に高温多湿の環境では、実質的な馬力が落ちるんですね。その分壊れにくくなるわけです。
 ただマレーシアほど湿度が高いと、燃焼室の中で混合ガスがなかなかきれいに燃えてくれません。そのあたりの調整は、必要ですけどね。
 今回、フレッシュエンジンに交換する可能性はありますけど、それは別に信頼性に不安があるとか、そういう理由ではないんですね。もしマレーシアでチャンスがあれば、やっぱりエンジンを思いっきり回したい。そのとき、2レース目のエンジンよりも新品の方がいいですからね。
 現時点でのクルマの戦闘力を考えると全レースで上位を狙えるような状況ではありません。だからここ一番、チャンスの時には徹底的に勝負して、そうじゃない時には抑えるというやり方でいこうと。

―開幕戦を振り返っての問題点は。

空力と、そしてタイヤが硬すぎて合わないことでしたね。
 われわれは、ルノーと同じタイヤを選択したんですね。ルノーは冬のテストで、オーバーヒートに悩んでいました。それはその後解決方向に向かっているのでしょうが、根本的に直ったとも思えません。でも開幕戦のレース後のタイヤを見ると、ルノーの場合、きれいに磨耗しているんですね。
 一方うちは、全然使い切った感じじゃない。フェラーリもそうでしたけどね。


―タイヤが硬すぎると、適正な温度まで温まらずに、タイヤ本来のグリップ性能が出ないと。

 そうですね。うちはそうでした。ルノーは、あれでちょうどよかったんじゃないかな。

―その意味で次戦マレーシアは、かなり暑いことがタイヤ面では助けになる?

 去年は決勝日に気温が下がったりしましたが、通常なら路面温度は高めですよね。その観点だけで言うと、マレーシアの方がいいですね。ただヘレスで試したスペックは、なかなかいいのがありませんでした。硬すぎたり、逆に軟らかすぎてロングランを走れなかったり。悩ましいところです。

―B・A・R Hondaの場合、失われたダウンフォースを回復させようとするあまり、空力的に過敏になってしまったんでしょうか?

 それよりもまず、絶対値が足りないんでしょうね。われわれもずいぶん頑張って、レギュレーション変更で失われたダウンフォースをかなりのレベルまで挽回しました。しかしライバルチームは、すでに去年の時点で空力レベルに優れていたことに加えて、今年になってからの挽回の度合いも、うちより大きいのかもしれない。
 しばらくはルノーとフェラーリが、速いんじゃないですか。われわれに必要なのは、もっと温まりがよく、なおかつ耐久性のあるタイヤが出てくることと、空力の絶対値を上げることですね。
 とは言え、開幕戦でもトップ集団と互角の、1分26秒台のタイムでコンスタントに走ることができました。それも終盤、特にプッシュもしないで出せたタイムでした。その意味では現状ベストの組み合わせでも、そこそこの戦いはできるはずです。


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