マーク・ウエーバーは、彼がF1レースで勝つ能力を持っているという事実以上に、証明したいと思っていることがある。それは、レース界の最高峰F1において彼が誰よりも速いということだ。
3月6日、彼の出身地オーストラリアのメルボルンで2005年シーズンの開幕戦が開催されるが、ここで彼に、彼の能力を疑う者たちが間違っていると証明するチャンスが到来する。ウイリアムズBMWマシンという強力な武器を手に入れた28歳の彼は、すぐにでも能力を認めてもらいたいと思っている。また、過去2年間にジャガー・チームで経験した後方でのポジション争いではなく、先頭集団で戦うことを期待している。
「僕がどれだけ速いのか、皆に気付いてもらえるんじゃないかな」と、ウエーバーはウイリアムズのオフィシャルHPで語っている。「パトリック・ヘッドは僕に言ったんだ。勝利が欲しい、それも1回や2回では不十分だろうって。プレッシャーを感じるよ。でも、良い意味のプレッシャーだ」
ウエーバーは、グリッド上でもっとも体力的に勝ったドライバーというだけでなく、もっとも野望に燃えているドライバーの1人だと見られている。彼は、F1のトップチーム、ウイリアムズとは良いパートナーになると感じている。困難の多かった2004シーズンを終え、ウイリアムズBMWは2005年に事態を好転させようと決意している。プレッシャーはさておき、ウエーバーはこのチャレンジを楽しみにしているようだ。
「課せられた仕事やゴールが小さければ、あまりやりがいはない」と、彼は説明する。「僕は思うんだ。ウイリアムズでは、“おいおい、ここのプレッシャーはすごいぞ”と思うときがあるだろうとね。だけど、いったん落ち着いたら、“実際に僕がここにいる理由は、これなんだ。常に強者に立ち向かい自分を試すためなんだ”と考えるだろう」
ウエーバーにはこの後、さらにウイリアムズチームに慣れるための機会が用意されている。バーレーンでニューカラーリングのマシンを走らせた後、来週からは新シーズンに備えてテストが控えている。