ほとんどの人々が友達や家族と楽しい時間を過ごしていた冬休みの間も、ルノーF1チームのスタッフは、イギリスのエンストンやフランスのビリー−シャティヨンのファクトリーで、2005年シーズンのマシンとエンジンのコンビネーションに必死になって取り組んできた。チームは来週からのテストで、タイヤと電気系の開発に集中して取り組むと語っている。
1月というのは良い1年にするための準備期間であり、いつも重要な意味を持つ。デザイナーたちの構想がひとつにまとまり、新車を作り上げていく時期なのだ。現在、両ファクトリーではR25とRS25の組み上げ段階にあり、それぞれがチーフデザイナーのティム・デンシャムとプロジェクト・リーダー、アクセル・プラッセの指示のもと、懸命に作業を進めている。2月1日(火)にモナコで行われる新車発表会に先がけて、1月の最終週には初めて新車が走り出す予定だ。
だがその前に、来週ヘレスでのテストが予定されている。クリスマス前の3回のテストで、修正されたダウンフォースレベルに順応するチャンスを得られたことから、本格的に2005年用のタイヤ開発を始める。また、マシンに新たな電気系システムを搭載してのテストに集中して取り組むようだ。
クリスマスの直前、チーフテストエンジニアのクリスチャン・シルクは、チームが掲げる1月の目標を以下のように説明した。
「まず1月は、タイヤと電気系の開発に集中して取り組む。我々の目的は、R24に搭載する電気系の開発を完成させることであり、それは2005年用マシンが走り始めた時に我々のシステムが確実に準備できているようにするためでもある」
「一方、タイヤ開発については、メルボルンでの開幕戦オーストラリアGPまで続けられる。我々は昨年最後のヘレステストで、初めて(新しい)タイヤでレース距離を走りきった。耐久性テストは有意義なものだった。ミシュランは素晴らしい進展を見せており、今月からスタートする開発作業に向け、優れたベースラインができあがっている」