2パート制で行われている現在のF1の予選システムは、変更されることになると見られているが、この週末にもシステム変更の決定が下されるかもしれない。チーム代表らが、FIAからの最新の提案について討議するために、会合を持つことになっているのだ。
日本GPでは、台風22号の影響で予選が決勝日の朝に行われるという事態になり、状況に迫られて方式が変更された。それを受けて、予選手順の少なくとも一部を、現在空いている日曜の午前中に行うという変更を推し進める動きがある。変更後のフォーマットは、ある面で2003年の2パート制に近く、予選の第1部を土曜午後に、第2部を日曜午前に行う。第1部では、前のレースでの順位の逆順で走行し、その予選タイムで第2部の走行順を決定する。しかし、一番の違いは、タイムの合計で日曜午後の決勝グリッドが決まるという点だ。各チームは、土曜のセッションでは燃料を軽くして走ることができ、その後、日曜にはレース用の燃料を積んで走ることになる。各マシンは、現在と同様に、パルクファルメ保管のルールに縛られることになる。
FIAのスポークスマンが語ったところによると、この提案は、今週末に行われる最終戦ブラジルGPに先立って、現10チームの代表らに伝えられるということだ。フォーミュラワン・コミッションは、この変更について、金曜までに投票するように求めているという。しかし、オブザーバーたちは、固唾をのんで成り行きを見守るということにはなりそうもない。予選方式を2004年のシーズン半ばで変更しようという試みが成されたが、その際には暗礁に乗り上げた。各チームが、それぞれの計画に合わないという理由で提案を拒否したからだ。しかし、新しい方式の強みは、各ドライバーが土曜と日曜の両日に1周アタック走行の機会を保証され、チームとスポンサーにはテレビでの露出が約束されるというという点だ。ジャガーのトニー・パーネルが持ち上げていた以前の提案では、20台がいっせいに走行することになっており、テレビの露出がトップチームに偏ることが予想されていた。