F1第13戦、ハンガリーGPは70周の決勝レースが行われ、フェラーリのミハエル・シューマッハーが7連勝、今季12勝目を飾った。この結果により、フェラーリは今季のコンストラクターズ・タイトルを獲得している。
決勝のスタートが切られる14時のコンディションは晴れ。気温25度、路面温度43度。昨日の同時刻の最高気温が25度、最高路面温度が32度だったから、路面温度が10度以上上がっていることになる。風はほぼ無風だ。
決勝前のフォーメーションラップで、一瞬2番手スタートのルーベンス・バリチェロが出遅れるが、ほどなく戦列に復帰。後方ではミナルディのジャンマリア・ブルーニも遅れているが、こちらもスタート。しかし、フォーメーション終了前にブルーニのチームメイト、ゾイト・バウムガルトナーがピットへ。
スタートはフェラーリ2台がよく、5番手スタートのフェルナンド・アロンソがインに飛んで3番手に進出。3番手スタートの佐藤琢磨はスタート失敗、さらに混乱に巻き込まれ一気に8番手まで落ちる。後方では、1コーナーでトヨタのリカルド・ゾンタが追突されている。オープニングラップの通過はシューマッハー、バリチェロ、アロンソ、ファン−パブロ・モントーヤ、ジェンソン・バトン、ヤルノ・トゥルーリ、キミ・ライコネン、琢磨という順位。
スタートで飛び出したシューマッハーは、2、3周と最速ラップを記録。5周目には2位バリチェロに2.8秒、3位アロンソに6.1秒の差をつけ、早くも一人旅の様相だ。ピットスタートを選択したザウバーのフェリペ・マッサは16番手のジョルジョ・パンターノを抜けない。
10周目に入ると、アロンソ、ジャンカルロ・フィジケラがピットイン。さらに11周目にはバリチェロ、モントーヤ、バトン、トゥルーリが、12周目にシューマッハー、佐藤琢磨がピットイン。13周目にオリビエ・パニス、マッサ、キミ・ライコネンがピットイン。しかしライコネンは翌周スローダウン。ピットインし、台車に載せられてガレージへ入れられてしまう。
全員が1回目のピットストップを終えた17周目のオーダーは、シューマッハー、バリチェロ、アロンソ、モントーヤ、バトン、トゥルーリ、佐藤琢磨、ピッツォニア、フィジケラ、クルサードというトップ10となった。しかし、1回目のストップを終えたころ、フェラーリのクルーが給油装置を点検している。フューエル・システムにトラブル発生か。タンク本体とホースの結合部に異変か? しかしこの後、これが原因と思われるトラブルがフェラーリを襲うことは無かった。
22周目、序盤からペースのあがらなかったマッサがこの日3回目のピットインで、そのままガレージに入れられる。この頃、フェラーリの2台のみが1分20秒台でクルージング。5番手バトンを先頭に、トゥルーリ、佐藤琢磨の3人が3秒以内の団子状態となった。この中からバトンが抜け出すが、佐藤琢磨はトゥルーリに手間取る。しかしピットストップで順位逆転の可能性もありそうだ。
佐藤琢磨は、トゥルーリを抜けないままタイムロスするのを嫌い、28周目に2回目のピットイン。翌周からアロンソを筆頭に、ほぼ全車が2回目のストップを行っている。