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【WEEKLY ROUND UP Formula】アントネッリがF1昇格までに実戦で走らせた全車両一覧

2026年3月31日

 国内外のミドルフォーミュラを中心に、ここ1週間の話題を毎週火曜日にお届けする『WEEKLY ROUND UP Formula』。今回は19歳のアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)による2026年F1第3戦日本GP優勝を祝し、アントネッリが4輪デビュー以来、公式レースでステアリングを握ったフォーミュラカー(1台GT3マシン有)を、各シーズンの概略とともに、全車ご紹介する。


 アントネッリはAKMモータースポーツを率いるマルコ・アントネッリの息子として2006年8月25日にイタリアのボローニャで生まれた。7歳を迎えた2013年からレーシングカートキャリアを本格始動させると数々の栄冠を手にし、13歳となった2019年からメルセデスの若手ドライバー育成プログラムと契約した。

■4輪デビューは15歳迎えた2021年中旬

 アントネッリのフォーミュラカーデビューは2021年9月10〜12日に開催されたイタリアF4第5戦レッドブルリンク(オーストリア)。8月25日生まれの彼が15歳を迎えてから最初に開催されたイタリアF4大会であり、チームは母国イタリアの強豪プレマ・レーシングだった。


 なお、30台以上がエントリーしたこのレースには、オリバー・ベアマン(VAR/現ハースF1)、レオナルド・フォルナローリ(アイアン・リンクス/現マクラーレンF1リザーブ)、チャーリー・ブルツ(プレマ・レーシング/2026年SF&GT300参戦)らが参戦。第5戦レッドブルリンクでは3レースが行われるなか、アントネッリはレース1で総合で9位に入り、ルーキークラス優勝。なお、同レースのルーキー3位はリカルド・パトレーゼの息子ロレンツォ(その後はGTレースで活動)で、彼はアントネッリの父マルコが率いるAKMモータースポーツから出走、アントネッリは初レースからクラス優勝と“実家越え”を果たす結果となった。


 アントネッリはこの年の最終大会となった10月29〜31日のモンツァで2位1回(レース1)、3位2回(レース2、レース3)を獲得。デビューイヤーでの優勝は叶わなかったが、44名中ランキング10位で学びの多い2カ月を終えた。なお、最終戦モンツァで3連勝を飾ったのはのちにFIA F2でチームメイトとなるベアマンだった。2021年のイタリアF4はタトゥースF4-T014シャシーに、約160馬力を発するアバルト製1.4リッター直列4気筒エンジンというパッケージだ。

■2022年はFIA F4/16歳で3冠

 アントネッリは2021年UAE F4トロフィーラウンド(アブダビGPのサポート戦として開催される選手権外の特別なラウンド)を含める冬季の2022年UAE F4をかわきりに、イタリアF4、ADAC F4(ドイツ)にプレマ・レーシングから参戦。イタリア、ドイツのFIA-F4選手権でそれぞれチャンピオンに輝いた。また、同年10月にポール・リカールで開催されたFIAモータースポーツ・ゲームスのF4カップにイタリア代表(メンテナンスは全車がハイテック)として出走し、予選ポールポジション獲得、予選レース&決勝レースで優勝。金メダル獲得とともにシャシーコンストラクターのKCMGから10,000ユーロの賞金が贈られた。


 2022年シーズンはFIA F4マシンが第2世代へと更新されるタイミングであり、UAE F4、イタリアF4、ADAC F4はいずれもタトゥースF4-T421シャシーに172馬力を発するアバルト製1.4リッター直列4気筒エンジンに変わった。頭部保護デバイスであるヘイローが搭載されわずかに車重が増加するも、エンジンパワーが増強され、運動性能を補っている。
 
 また、モータースポーツ・ゲームスのF4カップで使用されたマシン『KC-MG01』は先述のとおりKCMGが供給。KCMGコンポジット社(台湾)製シャシーに176馬力を発するアバルト製1.4リッターのターボエンジンにハイブリッドシステム(MGU:12kW)を搭載していた。なお『KC-MG01』は現在、日本のKYOJO CUPのワンメイクマシンとして使用されている。

■2023年はFリージョナルで圧倒。F1昇格の噂が流れ始める

 FIA-F4で実績を残したアントネッリはフォーミュラ・リージョナル車両で開催される冬季のフォーミュラ・リージョナル中東選手権(FRMEC)にムンバイ・ファルコンズ(チーム運営はプレマ・レーシング)、そしてフォーミュラ・リージョナルのシリーズで最も台数を集め、激戦区として名高いフォーミュラ・リージョナル・ヨーロッパ選手権(FRECA)にプレマ・レーシングから参戦。FRMECで3勝、FRECAで5勝を飾り、両シリーズともにシリーズタイトルを獲得した。


 FRMECとFRECAはこの年タトゥースのT-318シャシーを使用。エンジンはともに約270馬力となるが、シリーズで仕様が異なる。FRMECはアルファロメオ製1.8リッター直4ターボ(オートテクニカ・モトーリがチューニング)。FRECAはルノー・スポール製1.8リッター直4ターボ(オレカがチューニング)を搭載していた。


 また、2023年5月5〜7日にミサノで開催されたイタリアGT選手権(スプリント)の第1戦において、アントネッリは父マルコが運営するAKMモータースポーツの12号車メルセデスAMG GT3エボのステアリングを握り、レース1ではポール・トゥ・ウインを飾っている。レース2では3位になったほか、2レースともにファステストラップを刻んでおり、初のGT3レースでもその才能を遺憾無く発揮した。


 なお、オートスポーツwebが最初にアントネッリの単独記事を掲載したのは2023年10月24日。メルセデス育成のFRECA王者がFIA F3に参戦せず、飛び級するかたちでFIA F2に参戦するというニュースをお届けしている。

■2024年はFIA F2。シーズン中にF1昇格を発表

 2024年シーズンのFIA F2はダラーラ製新型シャシー『F2・2024』に、620馬力を発するメカクローム製3.4リッターV6ターボという新パッケージに。この年のチームメイトはフェラーリ育成のベアマンだった。飛び級参戦のアントネッリには、2024年末でメルセデスを離れるルイス・ハミルトンの後任として、FIA F2シリーズ開幕前からF1昇格の噂が絶えなかった。ただ、FIA F2が開幕すると、アントネッリとベアマンを起用するプレマ・レーシングが新パッケージへの対応に苦戦したこともあり、アントネッリは開幕から7戦14レースにわたって表彰台に立てなかった。


 ただ、アントネッリはコンスタントにポイントを重ねた上に、第8戦シルバーストンのスプリントレース(アントネッリは予選10番手でリバースポールを獲得)、第9戦ハンガロリンクでは幸運も味方し、待望のフィーチャーレース優勝を飾った。その翌戦となった第10戦モンツァの週末には、ジョージ・ラッセルのマシンに乗り、フリー走行1回目(FP1)でF1公式セッションデビューを飾るがセッション開始からわずか10分でクラッシュを喫してしまう。

 その後、チーム代表のトト・ウォルフは「彼はルーキーであり、非常に若い。我々は彼の将来に投資する準備ができている。強いドライバーは、こういった出来事から立ち直り、プレッシャーに対処する力を見せなければならない。イタリア人の少年が、メルセデスに雇われ、初めてモンツァで走行した。それは間違いなく大きなプレッシャーだ。だが彼がいずれチャンピオンになるためには、こうしたことに対処する必要がある。彼にはそうできる力があると、私は確信している」と、コメント。その発言から24時間が過ぎる前に、メルセデスF1は2025年からF1でアントネッリを起用すると発表した。


 なお、アントネッリは2024年FIA F2最終戦アブダビにて体調不良に見舞われ、予選以降のセッションを欠場。最終的にランキング6位でFIA F2を終えた。なお、その後にF1レギュラーの座を掴んだドライバーではガブリエル・ボルトレートが同年のFIA F2チャンピオン。アイザック・ハジャーがランキング2位。フランコ・コラピントがランキング9位(同年途中からF1に参戦したため後半戦は欠場)、ベアマンがランキング12位(F1代役参戦のため2大会4レースを欠場)となった。

 また、鈴鹿での経験を積むべく、2024年12月11〜13日にかけて行われる『スーパーフォーミュラ公式テスト/ルーキーテスト』のうち、13日のテスト3日目にdocomo business ROOKIEから参加予定だった。しかし、アントネッリは体調不良により不参加となり、F1昇格前のスーパーフォーミュラドライブは幻に終わった。


 アントネッリのF1初年度となった2025年、F1はグランドエフェクト規則最終年で勢力図がほぼ固定化していたこともあり、メルセデスはマクラーレンの牙城を崩せずコンストラクターズ2位に終わる。アントネッリは決勝で2位1回、3位2回獲得も勝利には届かず。さらに、チームメイトのジョージ・ラッセルに大きな差をつけられてF1初年度を終えた。


 ただ、参戦2年目となった2026年は開幕前からメルセデスが他を圧倒。アントネッリは第2戦中国でポールポジションから悲願の初優勝を飾り、第3戦日本GPにおいてもポール・トゥ・ウインを飾り、10代のドライバーがF1の歴史上初めて選手権をリードしている


 アントネッリはまだ4輪経験6年目の19歳。今後もF1の記録を更新する活躍が期待できる。



(Text:autosport web)


レース

3/27(金) フリー走行1回目 結果 / レポート
フリー走行2回目 結果 / レポート
3/28(土) フリー走行3回目 結果 / レポート
予選 結果 / レポート
3/29(日) 決勝 結果 / レポート


ドライバーズランキング

※日本GP終了時点
1位アンドレア・キミ・アントネッリ72
2位ジョージ・ラッセル63
3位シャルル・ルクレール49
4位ルイス・ハミルトン41
5位ランド・ノリス25
6位オスカー・ピアストリ21
7位オリバー・ベアマン17
8位ピエール・ガスリー15
9位マックス・フェルスタッペン12
10位リアム・ローソン10

チームランキング

※日本GP終了時点
1位メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム135
2位スクーデリア・フェラーリHP90
3位マクラーレン・マスターカード・フォーミュラ1チーム46
4位TGRハースF1チーム18
5位BWTアルピーヌF1チーム16
6位オラクル・レッドブル・レーシング16
7位ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム14
8位アウディ・レボリュートF1チーム2
9位アトラシアン・ウイリアムズF1チーム2
10位キャデラックF1チーム0

レースカレンダー

2026年F1カレンダー
第3戦日本GP 3/29
第4戦マイアミGP 5/3
第5戦カナダGP 5/24
第6戦モナコGP 6/7
第7戦バルセロナ・カタルーニャGP 6/14
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