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19歳アントネッリが涙のF1初優勝。最年少ポール・トゥ・ウイン記録を更新【決勝レポート/第2戦中国GP】
2026年3月15日
3月15日、2026年F1第2戦中国GPの決勝レースが上海インターナショナル・サーキットで行われ、19歳のアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)がポール・トゥ・ウインでF1初優勝を飾った。この記録はF1史上最年少ポール・トゥ・ウイン記録となる。
2位にジョージ・ラッセル(メルセデス)、3位にフェラーリ移籍後初の表彰台獲得となるルイス・ハミルトンが続いた。
ホンダ製パワーユニットを搭載するアストンマーティン勢はフェルナンド・アロンソが「振動による不快感」でリタイア。ランス・ストロールはバッテリートラブルでリタイアとなった。
日本時間16時(現地時間15時)のフォーメーションラップ開始を控え、日本時間15時20分(現地時間14時20分)より各車はダミーグリッドに向かった。
しかし、6番グリッドスタートを予定していた前年王者ランド・ノリス(マクラーレン)がマシントラブルに見舞われ、日本時間15時30分(現地時間14時30分)のピットレーンクローズドまでにコース入りすることは叶わず、ノリスはピットレーンスタートに変わった。
さらに、16番グリッドスタートを予定していたガブリエル・ボルトレート(アウディ)は一旦はダミーグリッドに到着したが、フォーメーションラップ開始まで20分というところで、チームスタッフの手でガレージにクルマを戻される事態となった。
マクラーレンのトラブルはノリスだけではなかった。フォーメーションラップ開始まで7分を切ったところでオスカー・ピアストリ(マクラーレン)のマシンまでもがガレージに戻される異常事態に。
これにより、予選後のパルクフェルメ管理下でサスペンションのセットアップを変更したアレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)を含む合計4台がピットレーンスタートに変わったが、結果的にこの4台はコースインすることなくレースを終えた。

タイヤ選択は上位グリッド勢5台を含む計10台がミディアムタイヤ(C3/イエロー)を装着。中団から後方の9台がハードタイヤ(C2/ホワイト)をチョイスするなか、8番グリッドのマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、9番グリッドのアイザック・ハジャー(レッドブル)、19番グリッドのバルテリ・ボッタス(キャデラック)はソフトタイヤ(C4/レッド)で勝負に出た。
56周、出走18台のレースは曇天のもと、気温16度、路面温度23度、湿度53パーセントというコンディションでスタートを迎えた。好スタートを見せたのは前戦に引き続きフェラーリ勢だった。
ハミルトン、ルクレールがワンツーでターン1に入った。ただ、ポールシッターのアントネッリがターン3でルクレールを差し返し、2番手の座を取り戻す。なお、1周目のターン13ではハジャーが単独スピンを喫し、最後尾/18番手に後退した。
スタートの蹴り出しはフェラーリ優勢も、レースペースは依然としてメルセデスが他を圧倒していた。2周目のバックストレートでオーバーテイクモードを使用したアントネッリがハミルトンをかわしトップに浮上。さらに4周目のホームストレートでラッセルがハミルトンをかわし2番手に浮上。これでメルセデスがワンツーの座を取り戻した。


3番手ハミルトンはラッセルについて行くことができず、早々にオーバーテイクモード圏外に。そのハミルトンの背後には、4番手ルクレールが接近する。
一方、レッドブル勢はスタートで苦戦。ソフトタイヤで勝負に出たフェルスタッペンは2ポジションダウンの10番手となり、ハードタイヤを履く9番手アービッド・リンドブラッド(レーシングブルズ)に蓋をされるかたちに。
フェルスタッペンのソフトタイヤは8周を迎えるころには限界を迎えており、リンドブラッドのペースについていくことができない。ただ、そのリンドブラッドもリアム・ローソン(レーシングブルズ/ミディアムタイヤ)に蓋をされる展開に。
10周目にローソン、フェルスタッペン、カルロス・サインツ(ウイリアムズ/ミディアム)がハードタイヤを履き替えてコースに復帰。その直後、ストロールがバッテリートラブルに見舞われターン2でストップ。これでセーフティカー(SC)が導入される。

アントネッリ、ラッセル、ハミルトン、ルクレール、ピエール・ガスリー(アルピーヌ)ら上位勢はSC中の11周目にハードタイヤに履き替えた。一方、ハードタイヤスタート勢はコース上にステイし、14周目のリスタート時点の順位は以下のとおり。
首位アントネッリ、2番手フランコ・コラピント(アルピーヌ/ステイ組首位)、3番手エステバン・オコン(ハース/ステイ組2番手)、4番手ラッセル、5番手ハミルトン、6番手リンドブラッド(ステイ組3番手)、7番手ルクレール、8番手ニコ・ヒュルケンベルグ(アウディ/ステイ組4番手)、9番手ガスリー、10番手オリバー・ベアマン(ハース)。
リスタート直後、2番手コラピント、3番手オコンというステイ組の攻防でラッセルが行き場を失うなか、ハミルトンが隙をついて4番手に浮上。ハミルトンは続いてオコン、コラピントを難なくかわし、15周目には2番手に。そして16周目にはルクレールが3番手に浮上する。
ラッセルは履き替えたばかりのハードタイヤのグリップ不足に悩まされ、ペースを上げることができない。ステイ組首位のコラピントを攻略して4番手の座を取り戻したのは17周目だった。

メルセデス、フェラーリのトップ4はタイヤを労わりつつ後続を引き離しにかかる。ステイ組首位のコラピントはしぶとく5番手の座を守り続け、コラピント以下がトレイン状態となるなか、ステイ組2番手のオコンは19周目にフレッシュタイヤのベアマンに6番手の座を明け渡す。
21周目のターン14でベアマンは5番手に浮上する。ただ、この時点ですでに4番手ラッセルとは12.5秒のギャップが開いていた。また、22周目のターン2ではフェルスタッペンがわずかにタイヤ同士がヒットする接近戦でコラピントを攻略し6番手に浮上。7番手に下がったコラピントは無線で接触に対し不満を口にした。
タイヤの温まったアントネッリは、ハイペースをキープし、24周目には2番手ハミルトンに4秒のギャップを築いた。2番手ハミルトンはルクレール、ラッセルを1秒以内に従えての走行となり、24周目にはオーバーテイクシステムを活用したルクレールに先行を許し3番手に後退する。

スプリントに続いてフェラーリ勢はチーム内で激しい攻防を続けた。25周目、26周目、27周目と、チーム内で激しくポジションを入れ替え続ける状況となり、その様子を4番手ラッセルは虎視眈々と見つめる。27周目のターン14でついにラッセルはハミルトンをかわし3番手に浮上する。
チーム内バトルで不必要にタイヤを消費したルクレールは、29周目のターン14で先行を許し、これでラッセルが2番手に浮上。ただ、首位のアントネッリとは7.9秒のギャップが開いていた。ここから、メルセデスのチーム内バトルが本格化する。
とはいえ、アントネッリとラッセルのラップタイムはほとんど変わらず、2台のギャップはなかなか縮まることはなかった。そんななか、33周目にアウトラップのコラピントとオコンが接触し2台は後退。このアクシデントではオコンに10秒のタイムペナルティが下った。また、アロンソが32周を走ったところで「振動による不快感(レース中のアストンマーティンF1のSNS投稿より)」を理由にガレージに戻り、マシンを降りた。


35周目、ルクレールのミスをついたハミルトンが3番手に浮上。ただ、この時点で2番手ラッセルとのギャップは7秒近く広がっており、フェラーリ勢はレース後半もチーム内バトルが精一杯という状況に。
接近戦を続け、幾度とポジションを入れ替えるフェラーリ勢の3番手争いに国際映像も注目した。ただ、国際映像に映らないメルセデス勢のよる優勝争いは、お互いがファステストを更新する走りで、こちらも見応えのあるアタック合戦を続け、45周目時点でもその差は7.7秒とほとんど縮まらず。
そんななか、6番手につけていたフェルスタッペンが45周目にスローダウン。フェルスタッペンはそのままガレージに戻り、リタイアでレースを終えた。
残り周回が10周となると、アントネッリがそれまでのペースから1秒近く縮めるタイムでラッセルを一気に引き離しにかかる。ラッセルはアントネッリほど余力を残しておらず、2台のギャップは9秒に広がった。
アントネッリは53周目のターン14でオーバーシュートする場面があったが、それでも5秒以上のギャップを守り切ることが叶った。
56周目を終えて、アントネッリがポール・トゥ・ウインでF1初優勝を飾った。同時に、F1の最年少ポール・トゥ・ウイン記録を更新した。2位にラッセル、3位にハミルトンが続いた。ハミルトンにとってはフェラーリ移籍後初の表彰台獲得となった。
以下、4位ルクレール、5位ベアマン、6位ガスリー、7位ローソン、8位ハジャー、9位サインツ、10位コラピントまでがポイント獲得した。
次戦となる2026年F1第3戦日本GPは3月27〜29日に、三重県の鈴鹿サーキットで開催される。
(Text:autosport web)
関連ニュース
| 1位 | ジョージ・ラッセル | 51 |
| 2位 | アンドレア・キミ・アントネッリ | 47 |
| 3位 | シャルル・ルクレール | 34 |
| 4位 | ルイス・ハミルトン | 33 |
| 5位 | オリバー・ベアマン | 17 |
| 6位 | ランド・ノリス | 15 |
| 7位 | ピエール・ガスリー | 9 |
| 8位 | マックス・フェルスタッペン | 8 |
| 9位 | リアム・ローソン | 8 |
| 10位 | アービッド・リンドブラッド | 4 |
| 1位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 98 |
| 2位 | スクーデリア・フェラーリHP | 67 |
| 3位 | マクラーレン・マスターカード・フォーミュラ1チーム | 18 |
| 4位 | TGRハースF1チーム | 17 |
| 5位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 12 |
| 6位 | ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム | 12 |
| 7位 | BWTアルピーヌF1チーム | 19 |
| 8位 | アウディ・レボリュートF1チーム | 2 |
| 9位 | アトラシアン・ウイリアムズF1チーム | 2 |
| 10位 | キャデラックF1チーム | 0 |


