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メルセデス陣営は開幕オーストラリアで「フルパワー解禁」か。アウディもF1ワークスデビューへ
2026年3月4日
メルセデスAMG・ハイパフォーマンス・パワートレインズ・リミテッド(メルセデスHPP)のカスタマーであるマクラーレン、アルピーヌ、ウイリアムズは、今週末の3月6〜8日に幕を開けるF1オーストラリアGPに向けて、最新のレース仕様パワーユニットを初めて手にすることで、大幅なパフォーマンスの向上が期待できるという。また、そのメルボルンでアウディは、ついにF1ワークスチームとしてレースデビューを飾る。
今季導入のまったく新しい技術規則のもと、合計4チームへの供給という課題に直面してきたドイツメーカーだが、イギリスの新進気鋭専門ウェブサイトである『The Race.com』によれば、メルセデス陣営はオフテスト中に若干異なる仕様のパワーユニットを搭載していたことが明らかになった。
プレシーズンの準備では、とくにチームがエネルギー管理の複雑さを理解する必要があったことから、まずは信頼性の確保が重視された。そのため、メルセデスHPPはカスタマーがプログラムを継続できるよう、実績ある仕様を提供することを選択した。
これにより3月1日のホモロゲーション登録期日まで、メルセデスのワークスチームのみが『M17 E performance』の最新開発バージョンを独占的に使用。全4チームへの供給を考える必要もなく、1チーム分のみ最新パーツを準備すれば済んだことは製造スケジュールの面で大きな助けとなり、バージョンを検証するうえでも理に適った判断だった。
そして現行F1規則では、シーズン開幕後はカスタマーもワークスと同じ仕様のエンジンを入手しなければならないと明確に定められているため、メルセデスのパートナーである3チームも、最新バージョンに移行することでアルバートパークでの前進が期待できる。
この件に関し、マクラーレンのチーム代表であるアンドレア・ステラは「ハードウェアの仕様についてはあまりコメントしたくない」と応じつつ「これはHPPがカスタマーとワークスにハードウェア、つまりパワーユニットを供給する戦略の一環だと思う」と明かした。
「パワーユニット供給メーカーにとっては、シャシーの観点だけでなく、チームにとっても非常に厳しく、プレッシャーの掛かるプログラムだった。しかし重要なのは、最初のレースに向けて適切な仕様が揃っていることだ。ここまでのテストで使用したパワーユニットは非常に信頼性の高い動作を示し、実施したいテストをすべて実施する機会を与えてくれた。また、パワーユニット、シャシー、ドライバーの相互作用についても学ぶことができたよ」
テクニカルレギュレーションの付録4、第1.4条には「各パワーユニットメーカーは、供給を予定しているすべての競技車両に適用される単一のホモロゲーション書類を提出しなければならない」と規定されている。
またルールブックには、カスタマーがハイパフォーマンスモードにアクセスできない事態を防ぐため、ソフトウェア設定も同一でなければならないと定められており、すべてのパワーユニットは「同じ方法で操作され」、「PU制御用の同一のソフトウェアで動作し」、「まったく同じ方法で操作できる」ことも規定されている。
ただし「燃料仕様、エンジンオイル仕様、およびパワーユニットの配線のみが競技車両間で異なっても構わない」が、ガソリンに関してはカスタマーが別のサプライヤーを希望しない限り、エンジンオイルと燃料の仕様はワークスチームと「同一仕様」でなければならないとも規定されている。



一方、この2026年に新規参入を果たし、同時に内製パワーユニットの開発も進めてきたアウディは、このメルボルンで正式に『アウディ・レボリュートF1チーム』の船出を迎える。
新しいF1プロジェクトの始動を前に、オフを通じたアウディの雰囲気は上々で、ドイツの総合自動車誌『auto-motor-und-sport.de(アウト・モトール・ウント・シュポルト)』によると、開幕戦の週末は従業員も参加できるよう、アウディの多くの工場でパブリックビューイングイベントが予定されているという。
また、この歴史的な瞬間に立ち会うため、ゲルノット・デルナーCEOは決勝レース当日だけオーストラリアへ飛び立つと発表している。
バルセロナでの最初のシェイクダウンでは数々の初期トラブルに見舞われ、チームの雰囲気はやや沈んでいたものの、続くバーレーンではエンジニアたちが次々と問題を解決。日を追うごとに走行距離とペースは向上し、ドライバーたちも新型マシン『R26』にますます習熟していった。
しかし、ハースやアルピーヌといった他のミッドフィールドチームがラップタイムの追及に追われ、テスト終盤に向け高速予選シミュレーションを複数回実施していた一方で、アウディは燃料タンクを満タンにしていた。チーム経営陣は、タイムシートで上位に表示され、周囲の期待値を高めることを何としても避けたかったのがその理由だ。
スイス・ヒンヴィルでは、安全策を重視する姿勢が長年の伝統となっている。かつてのザウバー時代から、彼らはテスト中は概して控えめだった。しかし、チーム内の会話を聞けば楽観的な雰囲気が伝わってくる。マシンがドライバーの期待を裏切らなければ、ペースという点ではミッドフィールドのトップクラスで戦えると確信しているようなのだ。
サイドポッドに細く垂直に配置された冷却インテークを備えたアグレッシブな空力コンセプトは、明らかに効果を発揮している。前後にプッシュロッド式サスペンションシステムを採用しているが、他の多くのチームと同様にR26も開幕から重量制限に直面すると予想されている。
また、ノイブルク開発センターで初めて自社開発されたV6エンジンの性能には依然として疑問符が付く。アウディは他の多くのエンジンメーカーとは異なり、テスト中のデータ収集に1台のみを使用していたため、エンジニアは出力をやや控えめに抑えざるを得なかった。そして、エンジニアが最も懸念している課題が始動性だ。
バーレーンでの練習走行中、このR26はつねにその課題を示し、この問題がハードウェアに起因するものなのか、それとも新しいソフトウェアですぐに修正できるものなのかは、残念ながら不明のまま。唯一観察できたのは、スタート前のブースト上昇時に、他のマシンと比べてエンジンの回転数が著しく不安定だったということだけだ。
ヒンウィルは最近、人員とインフラの面で大幅なアップグレードを実施した。ただ、アウディが他の中堅チームとの開発競争でどれだけの実力を発揮できるかは、まだ不透明だ。チームマネージャーのジョナサン・ウィートリーも「トップチームのレベルにはまだ程遠い」と説明するように、拡大した各部門が団結した組織、チームとしてどのように連携していくかを学ぶ必要がある。



(autosport web)
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| 7位 | アンドレア・キミ・アントネッリ | 150 |
| 8位 | アレクサンダー・アルボン | 73 |
| 9位 | カルロス・サインツ | 64 |
| 10位 | フェルナンド・アロンソ | 56 |
| 1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 833 |
| 2位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 469 |
| 3位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 451 |
| 4位 | スクーデリア・フェラーリHP | 398 |
| 5位 | アトラシアン・ウイリアムズ・レーシング | 137 |
| 6位 | ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム | 92 |
| 7位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 89 |
| 8位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 79 |
| 9位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 70 |
| 10位 | BWTアルピーヌF1チーム | 22 |


