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時間切れでもPUデザインを変更。ニューウェイ加入と混乱、設備不足も影響/アストンマーティン・ホンダ苦境の理由(3)
2026年2月27日
アストンマーティン・ホンダが2026年のプレシーズンテストで厳しい状況に陥った理由として考えられる最後の要因は、アストンマーティン側にある。
今年の1月26日にスペインのバルセロナで行われた合同シェイクダウンで、アストンマーティン・ホンダの新車『AMR26』のシェイクダウンは予定よりも遅れた。しかし、それはチーム内の誰もがわかっていたことだった。
アストンマーティンのチーム代表を務めるエイドリアン・ニューウェイは、こう話す。
「私がアストンマーティンに加入したのは2025年の3月。我々は4月中旬まで2026年型マシンのモデルを風洞に入れることができなかった。ライバルたちは、2026年型マシンの空力テストが解禁された2025年1月の時点で、2026年型マシンの風洞実験を開始していたから、約4カ月遅れとなった」

これは決してニューウェイが状況を大袈裟に語ったものではない。むしろ、まだ控えめに表現したものだ。というのも、ホンダのF1プロジェクト総責任者である角田哲史LPLによれば、ニューウェイがアストンマーティンに来たときのインパクトは相当なものだったと次のように語る。
「2025年の3月にニューウェイさんがアストンマーティンに来てから、いままでやってきたことがほとんど変わりました。エンジンの骨格はさすがに変えませんでしたが、それ以外の周辺機器や車体にどう取り付けるかなどすべて変わりました」
たとえば、1月20日に東京で行われた『2026 Honda × Aston Martin Aramco Formula One Teamニューパートナーシップ始動発表会』で、角田LPLはバッテリー(エナジーストア/ES)が2段になっている理由を「新車の開発を進めていくなかで、チームから『とにかくコンパクトにしたい。できるだけ(全長を)短くしたい』という要求があり、2段組にしました」と語っていたが、これもニューウェイからの要求だった。
「ニューウェイさんから『こういう風にできないか?』と言われ、我々としては時間切れのタイミングでしたが……」
バーレーンでのプレシーズンテストで発生したバッテリートラブルの詳細は明らかになっていないが、この話を聞くと、どうしても時間切れのタイミングでのデザイン変更が関係していると考えてしまう。

ニューウェイ絡みで、もうひとつ気になることがある。ホンダはレッドブル時代にニューウェイと仕事をした経験はあるが、じつはニューウェイと直接仕事のやりとりはしていなかった。ホンダとレッドブルとの橋渡し役は、その後マクラーレンへ移籍することになるロブ・マーシャルが担い、彼がエンジンにまつわるメカニカルな部分をまとめていた。
アストンマーティンとパートナーを組むことが決まってからは、ホンダとの技術的な窓口はアンディ・コーウェルではなく、エンジニアリング・ディレクターのルカ・ファバットだった。コーウェルはどちらかというとマネージメントサイドを担当しているからだ。
ところが、ニューウェイが加入してから、役職がマネージングテクニカルパートナーからチーム代表に変わり、コーウェルがチーム代表からチーフストラテジーオフィサーに変わった。チームがかなり混乱していることは火を見るより明らかだ。
さらに追い打ちをかけたのはが、アストンマーティンにVTTが備わっていなかったことだ。VTTとはVirtual Track Testの略で、実走行を行う前に、エンジン、ギヤボックス、サスペンションを含むマシン全体を静的なリグ上で動かし、疑似レース環境で信頼性を検証する装置だ。新レギュレーション導入時や車両開発の初期段階で活用され、トップチームはみな、ファクトリーにこれを備えている。ホンダがこれまでパートナーを組んだマクラーレンもレッドブルも持っており、ホンダがパワーユニットを完成させると、自社のファクトリーでチームがVTTを行い、サーキットでの実走行で共振などが起きないよう事前に調整してきた。
ところが、アストンマーティンにはこれがない。当初はオーストリアのAVL社で行う予定だったが、最終的にHRC Sakuraで行ったと聞く。
VTTはエンジンのほかに最終仕様のギヤボックスやサスペンションを含むマシン全体でテストするので、本来であれば、それらをぎりぎりまで開発しているチームのファクトリーにパワーユニットマニュファクチャラーがエンジンを搬送して行うのが一般的。1月の合同シェイクダウンを欠場したウイリアムズが2週間後のバーレーンテストで出遅れを感じさせない走りを披露したのも、自社ファクトリーでVTTをしっかりと行っていたからだった。
「ホンダも大変でしたが、チームのみんなはもっと大変だったと思います」(角田LPL)
ブレシーズンテストでは、ブレーキングでギヤを落とす際にエンジン回転数とシフトダウンがうまく協調できていないようなシーンが何度も見られた。今後、アストンマーティンがトップチームに成長するためには、ファクトリーのさらなる拡充が必至となるだろう。

(Text : Masahiro Owari)
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| 8位 | アレクサンダー・アルボン | 73 |
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| 10位 | フェルナンド・アロンソ | 56 |
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| 10位 | BWTアルピーヌF1チーム | 22 |


