F1の夏休みは終わり、全てのチームはブダペストで行われる第13戦ハンガリーGPに向け、その準備に大忙しだ。ハンガロリンク・サーキットは技術的にも精神的にも厳しく、その多くのコーナーに対処すべく、全てのドライバーが3週間の休みの間に意識してトレーニングすることが大切である。
ミハエル・シューマッハーも、前回のレースまで発揮してきた見事な好調さを崩さぬよう、体力面のトレーニングに多くの時間を費やしている。
「ハンガロリンクの数多いコーナーを攻略するためには、最高のコンディションでなくてはならないんだ。そうでなきゃ、いきなり疲れきってしまう。だからこそ必死にトレーニングすることが重要となり、僕もトレーニングを重ねているというわけだ。でも、今回は(ドイツGPの)ホッケンハイムで患った風邪を治すのが先決で、トレーニングを開始するのが一週間後になったけどね」
「風邪が治ってからトレーニングを再開したよ。(妻の)コリーナや子供たちが周りにいたけどね。みんなでラフティングをやったし、僕はインドアのロック・クライミングに挑戦した。本当に楽しかったけど、ようやくまたクルマに乗れるようになったのが嬉しいよ。僕はスポーツが好きだけど、今やりたいのはレースだけだ。金曜日が待ちきれないよ。ようやくピットレーンから飛び出して、新たなグランプリに挑めるんだからね」
スクーデリア・フェラーリを追うライバルたちは、当然ながら、夏の間も全く時間を無駄にすることなく、今後もふたつのチャンピオンシップでフェラーリとのギャップを縮めようとするだろう。例えばマクラーレン・メルセデスが見せたような進化を、シューマッハーはどのように感じたのだろうか?
「そういった全般的な競争というのは絶えることがないだろうし、ライバルたちには手を焼くことになると思う。以前も話したように、闘いに関してはそういう考え方を持っている。彼らが夏休みの間に何をやっているのかは分からないけど、思い切った変更があるとは思えないよ。とはいえ、究極のモディファイをやってきたチームがいるかもしれないという可能性を、完全に打ち消すことはできないけどね」
「いずれにしても、ハンガリーGPでは当然優勝を目指していくよ。僕の考えでは、ルノー、BARホンダ、そしてマクラーレン・メルセデスが(ハンガリーで)いけると思うけど、僕らのクルマは優れてるし、優勝するために全力を尽くすつもりだ」
真にスポーツを愛する者らしく、シューマッハーは今週末にオリンピックが始まることを知っていて、わずか数時間でもTVの前で観戦することを楽しみにしている。
「オリンピックにはいつでも興味をそそられるんだ。ドイツ・チームの幸運を祈っているよ!」