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岩佐歩夢「クルマに乗っていたら気が付かなかったこと」を学んだ充実した1年。FP1は“ローソン想定”で走行/F1インタビュー

2025年12月6日

 2025年F1第24戦アブダビGPのフリー走行1回目に、ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チームからリザーブドライバーの岩佐歩夢が参加した。岩佐がレーシングブルズからFP1に参加するのは、第20戦メキシコシティGPに続いてこれが2回目だ。今回もリアム・ローソンのマシンをドライブした岩佐は、前回とのメニューの違いや、この1年を通して現場でクルマに乗っていないところで学んだものなどについて語った。

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──今回のフリー走行はどんなメニューで走っていたのですか?


岩佐歩夢(以下、岩佐):「基本的にはレギュラードライバーのリアム(・ローソン)選手が乗っていたら、というプランで走っていました。今シーズンの最終戦なので、この週末にしっかりと結果を出すためのランプランでした。具体的にはセットアップを確認してからソフトタイヤでプッシュして、最後にハードタイヤでロングランをしました。いままでのFP1のようなテストアイテムを試すということはなく、本来であれば、FP1でリアム選手がやる内容を僕が引き継いでやっていたという感じです」


──こういうメニューで走ったのは初めてですか?


岩佐:「そうですね。ここまで完全にレギュラードライバーがやるメニューで走ったのは、今回が初めてでした。いままではテストアイテムが複数組み込まれていて、最後の方は時間切れでロングランが十分にできなかったことが多かったのですが、今回は10周から11周ぐらい(実際には13周)のロングランをして、しっかりとデータを採ることができて、充実していました」

岩佐歩夢(レーシングブルズ)
2025年F1第24戦アブダビGPフリー走行1回目 岩佐歩夢(レーシングブルズ)

──アブダビGPに向けてシミュレーターは乗りましたか?


岩佐:「今日(12月5日)発表がありましたが、アブダビGP後のヤングドライバーテストでレッドブルをドライブすることになったので、最後の中東の連戦へ帯同する前に、イギリスのミルトンキーンズにあるシミュレーターではレッドブル側のものを走らせました」


──リザーブ&テストドライバーとしてのF1での今シーズンを振り返ってください。


岩佐:「充実した1年でした。正直、グランプリに帯同しながらもレースに出られないのでフラストレーションがたまることも多かったですが、逆にクルマに乗っていたら気が付かないことってたくさんあって、そういうことをエンジニアの人たちと学べたことはポジティブにとらえています。今年1年で得た経験は想像していたよりも多く、今後に確実に活きてくると思っています」


──「クルマに乗っていたら気が付かないこと」というのは、どのようなことですか?


岩佐:「ドライビングというのはもうすでに持っているものですが、エンジニアとのコミュニケーションなどF1の特殊な部分です。F1はクルマもそうですし、セットアップの進め方など、ほかのカテゴリーとは異なるので、そういうのはシミュレーターでも学べることが多いんです。シミュレーターだけでなく、グランプリに帯同するときも僕はエンジニアと一緒になることが多かったので、その移動のなかでもいろいろと新しい発見が少なくありませんでした」


──チームからはドライバーではなく、エンジニアだと思われていませんか?


岩佐:「正直、自分でもときどきそう思う時があります(笑)。でも、ドライバーとしてプラスになっていれば、自分としてはそれでも構いません」

岩佐歩夢/F1インタビュー
2025年F1第24戦アブダビGP チームクルーと話し合う岩佐歩夢(レーシングブルズ)

──前回FP1に参加した第20戦メキシコシティGPでもローソンのマシンに乗って、そのときはローソンの敏感なステアリング・レシオに対応するのに苦労したと言っていましたが、今回はどうでしたか?


岩佐:「少し慣れましたが、違和感はまだありました。ターンインに対して、センシティブなんですよね。ステアリングを切ったときのレスポンスはいいのですが、普通はステアリングを切りながらタイヤの限界値を探るという作業をするときは、ある程度フレキシブルであったほうがアジャストしやすいんです」


──オーバーステア気味になる?


岩佐:「いや、バランスというより、コーナーのターンインのシャープさが違うんです。一番わかりやすいのは高速コーナーで、シャープすぎると攻めていけないので、先週の第23戦カタールGPでリアム選手が苦しんだのもそれだと思います。それはリアム選手もわかっていて、『このステアリング・レシオのネガティブな部分が出た』と言っていました。ターンインのとき、すごくシャープに前が入っていくんですが、コーナーのミッドに入って行ってからはそんなに変わらないんです」


──なぜローソンはそのステアリング・レシオにしているのですか?


岩佐:「これは僕の分析ですが、好みの問題だと思います。僕も含めて通常のドライバーはスリップアングルに幅を持たせてグリップを探るのですが、リアム選手はそれを好まないんです。もう少しステアリングを切ったところにグリップがあるとわかっていても、リアム選手は切った分だけ曲がりたいので、そこ違和感があるんだと思います。実は彼がいま使っているステアリング・レシオはモナコ用なんです。それをオーストリアGPから取り入れました」

岩佐歩夢(レーシングブルズ)
2025年F1第24戦アブダビGPフリー走行1回目 岩佐歩夢(レーシングブルズ)

■「ドライバーとして磨きをかけられた」参戦2年目でスーパーフォーミュラ王者に

──全日本スーパーフォーミュラ選手権のチャンピオン獲得おめでとうございます。


岩佐:「チャンピオンを獲ったことはもちろん嬉しいですが、それよりも嬉しかったのは鈴鹿でダブルポールを獲ったことです。鈴鹿でポールを獲り切ることはなかなか難しいですから」

岩佐歩夢/F1インタビュー
2025年の全日本スーパーフォーミュラ選手権でチャンピオンに輝いた岩佐歩夢。鈴鹿で行われた第11戦と第12戦の予選でポールポジションを喜んだ

──今年のスーパーフォーミュラで得たものはなんですか?


岩佐:「まずはレーシングドライバーとして磨きをかけられたと思います。スーパーフォーミュラはF1と似ていて経験者が多く、FIA F2よりもある意味、厳しい戦いなんです。そのなかでチャンピオンを獲れたことはすごくポジティブです。ただ、スーパーフォーミュラのチャンピオンになったからといって、すぐにF1へステップアップできないことも理解しています」



(Text : Masahiro Owari)


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