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昨年のラスベガスで多くを学んだマクラーレン。初戴冠に向けてノリスの姿勢は変わらず「勝ちにいくだけ」/F1第22戦水曜会見
2025年11月20日
前戦サンパウロGPのポール・トゥ・ウインで、マクラーレンのランド・ノリスは初のドライバーズタイトル獲得に向けて大きく前進したように見える。選手権2位の僚友オスカー・ピアストリ、3位のマックス・フェルスタッペン(レッドブル)にまだ可能性はあるとはいえ、逆転戴冠は至難の業だ。そんなムードが記者会見場をも支配しているのか、今回の会見はまるでノリスのタイトル獲得会見のようだった。
Q:F1で走ることが夢だったあなたが、残り3戦の時点でピアストリに24ポイント差をつけて選手権のリーダーです。今の状況をどれほど楽しめていますか?
ノリス:「僕のアプローチはいつも『直近の1戦に全力を上げること』で、その姿勢は最後まで変わらない。こんな生活をしていると、『自分は今、夢だったF1にいて、タイトル争いをして、世界中を旅している』ということを忘れがちになってしまう。でもそれがいかに凄いことで、幸運なことか、最近はそれを何度も実感して、そして楽しんでいるよ」

Q:ラスベガスは過去2年、マクラーレンにあまり優しくありませんでした(注:2023年はノリスDNF、ピアストリ10位。2024年はノリス6位、ピアストリ7位)。今年はうまくいくと思いますか?
ノリス:「そう信じるしかないね。確かに過去2年は、明らかに僕たちにとって1年で1番厳しいレースだった。だから期待値は、メキシコやブラジルほど高くはない。でも今年は苦手だった場所でも改善ができている。ここ数週間の流れを繰り返したいね」
Q:アンドレア・ステラ代表は、「昨年の決勝レースの最終スティントにおけるランドの走りが、マクラーレンに進むべき方向性を示した」と言っていました。具体的に、どんな走りだったのでしょう?
ノリス:「言っていいのかなあ」
Q:ぜひ教えてください。
ノリス:「わかったよ。とにかく遅かったから、できることを片っ端から試したんだ。う〜ん、やっぱり言いたくないな(笑)。争っているものが大きいから、あまり情報を明かしたくない。まあ少し種明かしをすると、スタイル、アプローチ、クルマの扱い方をいろいろ試したということだ。そうしたら最終スティントになって、ようやく少しマシな方向が見えてきたということだ。そこから多くを学んだし、方向性は掴めたね」
Q:ここ数戦のドライビングは、明らかにレベルが上がっているように見えます。今の方が、クルマからより多くのものを引き出せているのですか?
ノリス:「確かにシーズン序盤より、いい仕事をできていると思う。序盤は本当に苦労した。フロントサスやステアリング周りで小さな変更を入れた時も、『すごくよくなった!』という感じじゃなくて、『たぶんいい気がする』くらいだったしね。でもそこから地道にエンジニアやチームと一緒に改善に取り組んだ。その結果、予選でもレースでも、いいパフォーマンスを発揮できると実感できるようになったんだ。そこに至るまでには、ものすごく多くの努力をスタッフみんなで注いできたわけだけどね」

Q:ピアストリとの関係は変わりましたか? 一緒に撮影された動画が減ったようですが、バトルが激しくなって距離を置くようになったとか?
ノリス:「いや、動画が減ったのは、僕らふたりがそう頼んだからだ。僕らはレーシングドライバーで、SNS用の動画を作るために来ているわけじゃないからね。結局、まだたくさん撮らされているけど(苦笑)。ふたりの関係は全然変わっていないどころか、むしろいいよ。互いにリスペクトしているし、状況も理解し合っている。僕は昔からチームメイトとはいい関係を築きたいタイプだ。コース外では笑ったり冗談を言ったりするし、ミーティングでもいい感じだ。オスカーは落ち着いていてクールで、感情が読みづらい。でもそれはいい特徴だと思う。一緒にゴルフに行ったりはしないけど、関係はとても良好。今までで1番いいくらいだよ」
Q:残り3戦すべてでピアストリに勝利を譲り、あなたは2位でもタイトルを獲れます。リスクを減らしていくのでしょうか。あるいは1戦でも早く決めにいきますか?
ノリス:「ここ数戦うまくいったのは、全開で攻め続けたからだ。混乱に巻き込まれず、前にいて走れた。ある意味、そのほうが安全でもある。だから考え方は変えないよ。今週末も勝ちにいく。カタールでも勝ちにいく。タイトルのことは考えない。毎回勝ちにいくだけ。コース上では状況に応じて判断するけど、その判断はこれまでもよかった。何も変わらないよ」
もちろんレースの世界では、想像を絶するような逆転劇も起こりうる。しかしこれらの発言を聴くだけでも、今のノリスには目立った死角はないように見える。

(Text : Kunio Shibata)
関連ニュース
| 1位 | ランド・ノリス | 390 |
| 2位 | オスカー・ピアストリ | 366 |
| 3位 | マックス・フェルスタッペン | 341 |
| 4位 | ジョージ・ラッセル | 276 |
| 5位 | シャルル・ルクレール | 214 |
| 6位 | ルイス・ハミルトン | 148 |
| 7位 | アンドレア・キミ・アントネッリ | 122 |
| 8位 | アレクサンダー・アルボン | 73 |
| 9位 | ニコ・ヒュルケンベルグ | 43 |
| 10位 | アイザック・ハジャー | 43 |
| 1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 756 |
| 2位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 398 |
| 3位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 366 |
| 4位 | スクーデリア・フェラーリHP | 362 |
| 5位 | ウイリアムズ・レーシング | 111 |
| 6位 | ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム | 82 |
| 7位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 72 |
| 8位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 70 |
| 9位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 62 |
| 10位 | BWTアルピーヌF1チーム | 22 |
| 第19戦 | アメリカGP | 10/19 |
| 第20戦 | メキシコシティGP | 10/26 |
| 第21戦 | サンパウロGP | 11/9 |
| 第22戦 | ラスベガスGP | 11/22 |
| 第23戦 | カタールGP | 11/30 |


