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[Honda]B・A・R Honda勢ダブル入賞を飾る

2004年7月26日

 ドイツGP決勝レースで、Lucky Strike B・A・R Hondaのジェンソン・バトンが、13番グリッドから破竹の勢いで今年3回目となる2位表彰台を獲得。佐藤琢磨も8位入賞を果たし、第9戦アメリカGP以来のダブル入賞となった。
 決勝レース当日のサーキット上空は晴天に恵まれ、決勝レースがスタートする午後2時の気温は27℃、風も無く絶好のレース日和となった。スタート直前、グリッド上のO・パニス(トヨタ)がエンジンストール。このためフォーメーションラップはやり直しとなり、レースは1周減の66周で戦われることになった。2度目のスタートは上手く行き、ポールポジションのM・シューマッハ(フェラーリ)が1コーナーへと飛び込んで行く。8番グリッドからスタートの佐藤はここで渋滞にはまり、1つ順位を落とす。13番グリッドのバトンも同じように渋滞に捕まったうえ、コースからはみ出してしまったものの、12番手で最初の周回を終えた。
 その後バトンは先行車を次々に追い抜き、4周目には佐藤のすぐ後ろの10番手までポジションを上げた。バトンより少ない燃料でスタートした佐藤は、10周目に最初のピットイン。1つポジションを落とした11番手でコースに復帰し、一方のバトンはK・ライコネン(マクラーレン)のクラッシュによるイエローフラッグが出た直後の14周目にピットインをこなし、5番手にポジションを上げることに成功した。
 バトンは21周目にJP・モントーヤ(ウイリアムズ)を抜き、4番手に。そしてここまで、ペースの劣るマシンを抜きあぐねていた佐藤が、本領を発揮する。まず19周目に、コースをはみ出したウイリアムズのA・ピッツォニアを難なく抜いて9番手。そして続いてザウバーのF・マッサも抜き、8番手に。さらに22周目にはM・ウェーバー(ジャガー)をヘアピンでパス。その4周後には、バックストレートをルノーのJ・トゥルーリとサイドバイサイドで走り、ブレーキングで抜き去った。この観客を沸かした気迫の走りで、佐藤は一気に6番手までポジションを上げた。その後トップを走行中のM・シューマッハ(フェラーリ)、2番手のF・アロンソ(ルノー)、そして佐藤を含めた上位陣が2回目のピットインに入ったことから、4周に渡ってバトンはトップを快走した。しかし30周目に、佐藤はスタジアムセクションに入ったところで、スピン。なんとかマシンを立て直し、コースに復帰したものの、一つポジションを落としてしまった。一方のバトンは34周目に2度目のピットインを済ませ、3番手でコースに復帰。そして2番手を走行中のアロンソを猛追する。激しく攻撃を仕掛け、何度かコーナーで横に並ぶものの、惜しいところで前に出られず、膠着状態が続いた。
 そして47周目。トップのM・シューマッハと続くアロンソがピットインした間に、バトンはレースをリードしながら1分14秒台のタイムを連発し、最後のピットインを済ませた後にアロンソの前でのコース復帰を狙った。しかし50周目にピットインからコースに復帰した時、そのアロンソに僅かに及ばず、先行を許してしまい、2度目のピットインの時と全く同じ展開となった。しかしここから、バトンが見事な走りを見せる。次の周に、ヘアピンのブレーキングで仕掛け、次の左コーナーで鮮やかにアロンソをパスすることに成功。これで2位表彰台だ。ところがバトンのヘルメットのストラップが緩んでしまうトラブルが発生。バトンはストレートを走るたびに、左手でヘルメットを押さえながら、懸命にトップのM・シューマッハを追い上げる。一方の佐藤は、終盤の60周目にピッツォニアに抜かれてしまったもののポイント圏内の8番手を走行。そのまま66周を走り切り、8位入賞を果たした。M・シューマッハへの追い上げを続けたバトンだったが、オーバーテイクするまでには届かず、2位でチェッカーを受け、カナダGP以来の表彰台を獲得した。優勝はM・シューマッハだった。


●ジェンソン・バトン (2位)
「今日は自分のF1のキャリアの中で、間違いなくベストなレースだったよ。上手く行って5位でフィニッシュできれば良い方だと思っていたんだけど、2位でゴールできて興奮しているよ。マシンの調子は最高だったし、エンジンもとても良かった。メカニック達も、とても良い仕事をしてくれた。スタートはきまったんだけど、1周目は順位を上げることができなかった。でも、最初のピットストップで、チームは素晴らしい仕事をしてくれたね。第3コーナーでは、信じられないトラクションをみせるフェルナンド(アロンソ)と、良いファイトを楽しんだよ。彼に前に出られ、ストレートでは近づき、何度か彼をパスしようとしたんだけど、だめだった。でも遂に彼のイン側に入り込み、そのまま彼を押さえて抜くことができたんだ。レース終盤にヘルメットのストラップが緩んできて、ストレートでヘルメットが風圧で持ち上がってしまうようになり、喉にストラップが食い込むようになっていったんだ。だからほとんどの時間、ヘルメットを片手で押さえて、片手でドライブしなければならなかったよ! 今日は、本当にチームに感謝しているよ。僕達は本当に今日のような結果を待っていたんだ。テスト禁止期間に休みを取る前にね。そして皆、次のハンガリーと残りのシーズンに全てを出し切れるよう頑張るよ」

●佐藤琢磨 (8位)
「2台揃ってポイントを獲得できたと言う意味では良いレースでしたが、個人的には思っていたようなポジションでフィニッシュすることができず、とても悔しいです。難しいオープニングラップでしたし、ヘアピンでは接触を避けた結果、ポジションを落としてしまいました。レース中、HANSデバイスにトラブルが起きてしまったんです。ストラップが緩んでヘルメットのサポートが効かなくなり、ホールドされなくなってしまいました。そのためポジションを落としてしまったんです。第2スティントはマシンの調子も良く、何台も抜くことができて、とてもエキサイティングでした。しかし、レース終盤になってマシンのバランスが悪くなってしまい、そのためラップタイムを上げられなかったのは残念です。でも、マシンに速さが戻ってきましたし、次のハンガリーは楽しみにしています」

●中本修平
エンジニアリング・ディレクター
Honda Racing Development
「2人のドライバー、そしてチームの今日のパフォーマンスには、とても満足しています。とりわけジェンソンは素晴らしいレースをしてくれました。2台揃ってポイントを獲得でき、チーム全員これから3週間のテスト禁止期間を気分良く過ごせると思います」




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