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元レッドブルのホーナー、F1復帰への交渉は難航。アストンマーティンにアプローチも、ストロールが拒絶か

2025年10月8日

 レッドブルの元チーム代表であるクリスチャン・ホーナーは、アストンマーティンF1の新たなリーダーとしてF1に復帰するために、同チームの共同オーナーであるローレンス・ストロールと交渉したが、ストロールはこれを断ったようだ。シンガポールGPの木曜日には、両者が契約に近づきつつあるとの見方がなされたが、その後、それが否定された。

 交渉が成立する可能性があると考えられた理由のひとつは、ホーナーと、マネージングテクニカルパートナーを務めるエイドリアン・ニューウェイの関係が修復したことだった。ふたりは先月オアシスの再結成コンサートに一緒に行き、1年間にわたった静かな距離を過去のものにしたようだ。

エイドリアン・ニューウェイ&クリスチャン・ホーナー(レッドブル)
2024年F1バーレーンGP レッドブルのチーフテクニカルオフィサーを務めるエイドリアン・ニューウェイとクリスチャン・ホーナー代表

 さらにホーナーは、約1億ドル(約150億円)とも言われる非常に魅力的なスポンサーシップパッケージと、ストロールから筆頭株主の地位を奪うことなしに、彼自身からアストンマーティンF1チームの株式を購入する意志のある投資家たちを連れてくるとも伝えられた。


 アストンマーティンF1のCEO兼チーム代表のアンディ・コーウェルは、この件が実現する可能性について尋ねられた際、当初は明らかに不意を突かれたようで、3度の回答の中で一度も噂を否定しようとはしなかった。


 しかし、ファクトリーやレースチーム内では懸念の表情が見られたため、ローレンス・ストロールは即座に介入を決断。コーウェルやアストンマーティンの上級経営陣を呼び集め、ホーナーがチームに加わる予定は一切ないと保証したという。

アストンマーティンF1のCEO兼チーム代表を務めるアンディ・コーウェル
2025年F1シンガポールGP アストンマーティンF1のCEO兼チーム代表を務めるアンディ・コーウェル

 ストロールの言葉を聞いた後、再び記者団の前に姿を現した時には、コーウェルの発言のトーンは完全に変化しており、ホーナー加入のプランは全くないと断言した。


「昨日のメディアセッションでこの話題が持ち上がった。今朝ローレンスと話をして、彼が何を知っているかを確認した。どうやらクリスチャンは現時点でほとんどすべてのチームオーナーに電話をかけているようだ。だから、その質問は彼らに回してくれて構わない」


「クリスチャンが将来的に運営面または投資面で関わる計画は、全く存在しないとはっきり言える」


 この発言は、チーム内部の複数の信頼できる筋から得られた情報とも完全に一致している。彼らもまたストロール本人から直接連絡を受け、ホーナーをいかなる役職にも、あるいは株主としてさえ迎え入れる計画はないと確認されたという。


 パドック内の情報筋によれば、ホーナーはキャデラックを含むほとんどのチームの株主に接触したものの、いずれも明確に門前払いされたとのことだ。

クリスチャン・ホーナー(レッドブル代表)とトト・ウォルフ(メルセデス代表)
2025年F1中国GP クリスチャン・ホーナー(レッドブル代表)とトト・ウォルフ(メルセデス代表)

 ホーナーがCEO兼チーム代表としてチームを引き継ぐ際に完全な権限を要求していることが、彼の野望を阻む最大の障害となっている。そのため、アストンマーティン、ハース、キャデラック――いずれも彼からの接触を認めている――をはじめ、ウイリアムズ、アウディ、アルピーヌも彼の獲得に関心を示さなかった。


 ホーナーがハースF1のオーナーであるジーン・ハースに直接接触し、チームへの協力を申し出ていたことは、シンガポールの週末に明らかになった。このアプローチについて小松礼雄代表が言及し、ホーナーとの接触があったことを認めた。


「彼からアプローチがあったのは事実です。その後、我々のメンバーのひとりが予備的な話し合いを行い、それで終わりでした。それ以上は何も進んでいません。それで終わりました」


「もう何も言うことはありません。私が言ったとおり、書きたいことは何でも書いてください。私はその話を煽ってはいないのです」


 残る5チームについては、ホーナー自身が最初から連絡を取ることすらしなかった。受け入れられる見込みが全くないと分かっていたからである。


 ふたつのレッドブル系チームは論外だが、マクラーレンとメルセデスもまた、ホーナーとそれぞれの代表であるザク・ブラウン、トト・ウォルフとの個人的関係が極めて悪いため、可能性は皆無と考えられる。


 そしてフェラーリについても、同チームはフレデリック・バスールとの新たな4年契約を結んだばかりであり、マラネロに勝利をもたらすために必要なすべての権限を彼に与える意向である。したがって、3年前にフェラーリ会長ジョン・エルカンと本格的な交渉を行ったホーナーが、近い将来それを再開できる見込みは全くないと言えそうだ。



(Text : GrandPrix.com)


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