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元代表ホーナーが正式にレッドブルを退社。退職金は減額も、早ければ2026年夏にもF1復帰が可能に
2025年9月23日
クリスチャン・ホーナーとレッドブルの輝かしい20年の歴史が、正式に幕を閉じた。7月のチーム代表解任後、数カ月に及ぶ交渉を経て、レッドブルで長年チーム代表を務めたホーナーは、F1で最も成功したパートナーシップのひとつに終止符を打つ退団条件に合意した。
レッドブルは、9月22日(月)にホーナーの退任を認め、51歳の同氏の計り知れない影響力を称賛した。レッドブルの企業プロジェクトおよび投資担当最高責任者であるオリバー・ミンツラフは、ホーナーに対し熱烈な賛辞をおくった。
「過去20年間にわたるクリスチャンの素晴らしい仕事に感謝したい」とミンツラフは述べた。
「彼はたゆまぬ努力、経験、専門知識、そして革新的な思考により、レッドブル・レーシングをF1で最も成功した魅力的なチームのひとつとして確立するのに大きく貢献した」
「クリスチャン、これまでのすべてのことに感謝したい。あなたはこれからも我々のチームの歴史において大切な存在であり続けるだろう」
その称賛はふさわしいものだ。ホーナーは、2回の異なる目覚ましい成功期を主導した。1回は2010年から2013年にかけてセバスチャン・ベッテルが4年連続でドライバーズタイトルを獲得した時期、もう1回は2021年以来マックス・フェルスタッペンが圧倒的な強さを維持している時期だ。これらの功績に加え、6回のコンストラクターズタイトルを獲得し、エナジードリンク会社のレッドブルがレースの強豪チームに転身してスポーツ界に革命を起こしたという評判も得た。

ホーナーは、自身の在任期間を特徴づける輝かしい出来事や人間的な物語を振り返った。
「レッドブル・レーシングを率いることは名誉であり特権だった」とホーナーは語った。
「2005年に我々がスタートしたとき、チャンピオンシップ、レース、人々、思い出など、これから起こる旅路を想像できた者は誰もいなかった。我々がチームとして記録を破り、誰も可能だとは信じていなかった高みに到達したことを私は非常に誇りに思っており、この思いを永遠に心に留めておくつもりだ」
「しかし、私にとって最大の満足感は、才能と意欲にあふれた素晴らしい人材を集め、彼らを率いること、そして彼らがエナジードリンク会社の子会社として成長し、世界最大級の自動車ブランドに挑戦して打ち負かす姿を見ることだ」
彼はまた、今後を担っていく人々に向けて、心のこもったメッセージを残した。
「ローレン(・メキース)、マックス(・フェルスタッペン)、ユウキ(角田裕毅)、そしてレッドブル・テクノロジー・グループ全員の今後の幸運を祈っている。彼らがこれまでどおり、我々のファンのためにコース上で成功をもたらし、最大限の努力を続けてくれると確信している。来年、エキサイティングなRB17だけでなく、RB22にレッドブル/フォードの最初のエンジンが搭載されるのを見るのも楽しみだ」
「レースはさておき、私は株主たち、31歳の私にチャンスを与えてくれた故ディートリッヒ・マテシッツ、マーク・マテシッツとサラブー・ユーウィッタヤー、そしてレッドブル在籍中に友情と献身を誓ってくれたチャルームとダラニー・ユーウィッタヤー、およびオリバー・ミンツラフ、そして取締役会の導きにも感謝したいと思う」

■約150億円の退職金を受け入れたホーナー
綿密に練られた別れの裏には、F1のタイトル争いと同等の劇的な金銭的合意が隠されている。ホーナーは元々2030年までの契約で1億ポンド(約199億6000万円)以上を受け取る予定だった。『Sky Sports F1』によると、その代わりに彼は7500万ポンド(約149億7000万円)程度に減額された支払いを受け入れたという。
しかし重要なのは、この和解により、早ければ2026年の夏にもホーナーがF1に復帰できる道が開かれ、彼をより長期間現場から遠ざける可能性があった制限条項を回避できるということだ。これはレッドブルにとっての彼の価値と、ゲームに復帰したいという彼の熱意の両方を反映した、最良の退職金だろう。
現在レッドブルは、今シーズンの成績の復活に向けて勢いづいており、ローレン・メキース代表の下で前進を続けている。一方のホーナーは、名声を保ったまま、次の行動を計画するための資金を手にグリッドを去る。F1では、噂はすでに飛び交っており、ホーナーをアルピーヌやキャデラックなどのチームと関連づける憶測が出ているが、キャデラック側は8月にその話を強く否定した。
元レッドブルF1チーム代表の次の動きは誰にもわからない。しかし、歴史が示すように、F1においてこれがクリスチャン・ホーナーの最後の姿となることはおそらくないだろう。

(Text : autosport web / Translation:AKARAG)
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1位 | オスカー・ピアストリ | 324 |
2位 | ランド・ノリス | 299 |
3位 | マックス・フェルスタッペン | 255 |
4位 | ジョージ・ラッセル | 212 |
5位 | シャルル・ルクレール | 165 |
6位 | ルイス・ハミルトン | 121 |
7位 | アンドレア・キミ・アントネッリ | 78 |
8位 | アレクサンダー・アルボン | 70 |
9位 | アイザック・ハジャー | 39 |
10位 | ニコ・ヒュルケンベルグ | 37 |

1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 623 |
2位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 290 |
3位 | スクーデリア・フェラーリHP | 286 |
4位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 272 |
5位 | ウイリアムズ・レーシング | 101 |
6位 | ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム | 72 |
7位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 62 |
8位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 55 |
9位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 44 |
10位 | BWTアルピーヌF1チーム | 20 |

第17戦 | アゼルバイジャンGP | 9/21 |
第18戦 | シンガポールGP | 10/5 |
第19戦 | アメリカGP | 10/19 |
第20戦 | メキシコシティGP | 10/26 |
第21戦 | サンパウロGP | 11/9 |

