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「F1の魅力は進化し続けること」2026年型マシンは操作が複雑化。ハミルトンやサインツは変化を歓迎/F1第13戦木曜会見
2025年7月25日
2025年F1第13戦ベルギーGPドライバー会見第一部には、フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)、ニコ・ヒュルケンベルグ(キック・ザウバー)の両ベテランが登場した。ヒュルケンベルグは前戦イギリスGPで、デビュー239戦目にして初表彰台を獲得。あれから3週間が経つが、本人は今もその喜びを噛み締めているようだった。
Q:イギリスGPから今まで、どんな思いで過ごしたのですか?
ヒュルケンベルグ:次のグランプリにすぐに飛び込むのではなく、少し時間が空いたので、あの週末をじっくりと振り返り、楽しむことができてよかったよ。信じられないほど素晴らしいレースだった。僕たちは正しい判断を下し、最後尾から追い上げて自分たちに報いることができた。本当にクレイジーで特別な経験だったし、レース後の反響も圧倒的だったね。700件を超えるメッセージやフィードバックが届いて、すべてを整理するのに1週間ほどかかったよ。

Q:所属するザウバーは、過去4レースに限ればレッドブルよりも多くのポイントを獲得しています。開幕時の絶不調から思えば、信じられないほどの飛躍なのでは?
ヒュルケンベルグ:この数戦が好調なのは間違いない。でも予選は、決して好調ではなかった。レースもドライコンディションだったら、まったく違う展開、まったく違う結果になっていただろう。その事実は忘れるべきじゃない。とはいえマシンの戦闘力は、確実に上がっている。なのでスタートポジションがベストでなくても、何かできると思っているよ。
Q:いつかは表彰台を獲得できると、ずっと思い続けていましたか? あるいは諦めていたのでしょうか?
ヒュルケンベルグ:正直言って、(表彰台の可能性は)積極的に考えていなかったね。レースに臨む時はいつも、最大限のパフォーマンスを発揮し、最高の結果を目指すことだけを考えている。もちろん今も夢は持ち続け、目標達成を目指しているけど、自分の力でコントロールできることばかりじゃないからね。今は自信と満足感を存分に感じている。それが大事だと思う。

現役最年長のアロンソには、同席した若手フランコ・コラピント(アルピーヌ)を含む、若手ドライバーへのアドバイスが求められた。
Q:F1は時に冷酷な環境になることがあります。フランコのような若いドライバーに、どのようなアドバイスをされますか?
アロンソ:彼のマネージャーでもないし、アドバイスはあまりない。ただ言えるのは、F1に限らずあらゆるエリートスポーツは非常に競争の激しい環境だということだ。毎日最高のパフォーマンスを発揮できるよう準備する必要がある。そして結果が出なかったとしても、批判を受け入れ、改善に努めなければならない。そしてこの世界での勝者は、ひとりしかいない。だから僕たちがしなければならないのは、フラストレーションをコントロールすることだけだ。勝てないとわかっていても、100%の力を発揮する。その想いの強さだよ。
2001年にF1にデビューし、その後2度タイトルを獲得した一方で、多くの不遇なシーズンも送ってきた。それでも今も現役を続け、復活を期すアロンソならではのコメントだった。

そして第二部は新人アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)、中堅のカルロス・サインツ(ウイリアムズ)、大ベテランのルイス・ハミルトン(フェラーリ)という組み合わせだった。アントネッリの所属するメルセデスには、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)移籍の噂が依然として燻り続けている。
Q:夏休みが近づき、例年なら来季に向けての契約発表のタイミングです。トト(・ウォルフ/メルセデスのチーム代表)はあなたとジョージ(・ラッセル)と契約を更新する可能性が高いと公言しているようですが、それは事実ですか?
アントネッリ:100万ドルの価値がある質問だね。
Q:100万ドルは、あなたの年俸だったりして。
するとここでハミルトンが横から割り込んできた。
ハミルトン:トトのやり方はよく知っているから、契約交渉を手伝おうか?
アントネッリ:ぜひ、お願いしたいね(笑)。正直言って、(契約に関して)全然心配はしていない。チームが何を望んでいるかわかっているし、トトも明確な方針を示してくれているからね。何よりジョージと僕は、うまく連携できている。チームは特に来年に向けて何が最善かを理解しているはずだし、僕自身もいい位置にいると確信しているよ。

ハミルトンとサインツには、来季のマシンについての質問が飛んだ。
Q:アレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)が、シミュレーターで2026年型のマシンをテストしたと語っています。彼によれば、まったく違う感覚だったし、操作ははるかに複雑だったとのこと。つまりドライバー視点では、かなり厄介な代物のようです。ふたりの印象はいかがですか?
サインツ:かなり複雑だ。運転中は、脳みそを使いまくるね。ただ、たとえばルイスは2014年に、普通のV8エンジンから複雑なV6ターボハイブリッドへの移行を経験している。当時は衝撃的だったと思う。ドライバーがどれだけ考えながら、運転しなければならなかったか。でもみんなすぐに適応し、今ではそれが当たり前になってる。来年も同じような状況になるんじゃないかな。たとえ周回ごとにマシンのフィーリングが変わっても、1周で6回も7回もセッティング変更をしなくてはならないとしても、それをこなすだけだよ。
ハミルトン:僕にとってのF1の魅力は、進化し続けることだ。そしてこうした大変更が行われるたび、ドライバーもスタッフもその変化を深く掘り下げ、革新していくことが求められる。うまくいくかどうかは、今はわからない。でもすごくワクワクしているよ。もしずっと同じマシンで、わずかな勾配で進化していくだけだったら、こんなに楽しいことはないだろうからね。
車体とパワーユニットの大幅なレギュレーション変更に関しては、否定的な意見も少なくない。そんななか、サインツとハミルトンは変化を積極的に受け入れ、楽しもうとしている。そんな姿勢も、彼らの強さの一因なのだろう。

(Text : Kunio Shibata)
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1位 | オスカー・ピアストリ | 234 |
2位 | ランド・ノリス | 226 |
3位 | マックス・フェルスタッペン | 165 |
4位 | ジョージ・ラッセル | 147 |
5位 | シャルル・ルクレール | 119 |
6位 | ルイス・ハミルトン | 103 |
7位 | アンドレア・キミ・アントネッリ | 63 |
8位 | アレクサンダー・アルボン | 46 |
9位 | ニコ・ヒュルケンベルグ | 37 |
10位 | エステバン・オコン | 23 |

1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 460 |
2位 | スクーデリア・フェラーリHP | 222 |
3位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 210 |
4位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 172 |
5位 | ウイリアムズ・レーシング | 59 |
6位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 41 |
7位 | ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム | 36 |
8位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 36 |
9位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 29 |
10位 | BWTアルピーヌF1チーム | 19 |

