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今後はレッドブル退団に向けた協議か。ホーナーは長期契約の途中終了により高額の補償金を求める可能性も

2025年7月14日

 クリスチャン・ホーナーは、オラクル・レッドブル・レーシングのチーム代表を解任されたことを受けて、5000万ポンド(約99億5000万円)を超える支払いを受ける可能性があり、今後は退団条件の交渉に向けて協議が進められるものとみられている。


 51歳のホーナーは、ミルトン・キーンズを拠点とするチームを20年間率いた後、水曜日に正式に運営上の任務から解任された。彼は当面レッドブルGmbHの従業員のままだが、両者の焦点は、高額になると考えられる契約上の和解に急速に移っているとみられている。『The Telegraph』の報道によると、ホーナーとレッドブルとの長期契約はあと5年半残っており、2030年末までの契約になっていると考えられているという。

 レッドブル・テクノロジー社の最新決算によると、2023年のホーナーの収入は892万ポンド(約17億7500万円)で、その前年の804万ポンド(約16億円)から増加していた。この数字はF1のチーム代表としては最高額だが、レッドブルが2024年のドライバーズ選手権でタイトルを獲得したことを受けて、ふたたび増額されたとみられる。

マックス・フェルスタッペン&クリスチャン・ホーナー代表(レッドブル)
2024年F1第22戦ラスベガスGP マックス・フェルスタッペンのドライバーズ選手権4連覇を祝福するレッドブルのクリスチャン・ホーナー代表

 ホーナーが残りの契約を全額履行するよう要求した場合、和解金の総額は5000万ポンド(6700万ドル、約99億5000万円)に達するか、それを超える可能性がある。ホーナーは、早期解雇に対する補償を確保するために、法的助言を求めるものと思われる。


 注目すべきは、ホーナーは8回のドライバーズタイトル、6回のコンストラクターズタイトル、124回のレース優勝といったレッドブル・レーシングの競技上の成功だけでなく、レッドブルとその姉妹チームであるレーシングブルズ双方の、主要な商業パートナーシップの確保においても中心的な役割を果たしたということだ。

オラクル・レッドブル・レーシング
2023年F1第17戦日本GP コンストラクターズタイトル決定の記念撮影を行うオラクル・レッドブル・レーシング

■レッドブル側は全額支払いを拒む可能性も

 レッドブル・レーシングの親会社であるレッドブルGmbHは、契約通りの全額の支払いを求めるいかなる圧力にも抵抗するものと予想される。法的戦略としては、おそらく同社はホーナーの雇用可能性を主張するだろう。


 ホーナーは、モータースポーツ界で依然として非常に有能な人物とみなされている。2024年には女性従業員に対する不適切な行為の疑いで注目を集めた内部調査の中心にいたが、彼はこれを否定し無罪となった。彼はこれまでの実績により、F1やレース界の他の分野で指導の役割を果たす有力な候補者となっている。


 レッドブルの法務チームは、ホーナーの退任条件が正当な解雇の基準を満たしているかどうか、また、評判上の要因が特定の契約の権利に影響を与える可能性があるかなど、支払額に異議を唱える他の根拠も検討する可能性がある。


 ホーナーによる20年間の指揮により、レッドブルは新興勢力からF1で最も支配的な勢力のひとつへと変貌を遂げた。ホーナーのリーダーシップの下、チームはタイトルを獲得しただけでなく、世界チャンピオンのセバスチャン・ベッテルやマックス・フェルスタッペンなど、多くのスタードライバーのキャリア育成に貢献した。


 彼の突然の離脱と、財政面での解決策をめぐる不確実な状況が続くことで、すでに内部の力関係に取り組み、長期的な体制に課題を抱えて2026年の大規模なレギュレーション変更に臨むレッドブル陣営に、さらなる不安定性が加わることになる。ホーナーが巨額の補償金を受け取るのか、あるいは長期にわたる法的交渉に直面するのかはまだわからないが、彼の退任による影響は始まったばかりであることは確かだろう。

クリスチャン・ホーナー&セバスチャン・ベッテル(レッドブル)
2013年F1シンガポールGP表彰式 クリスチャン・ホーナー代表&セバスチャン・ベッテル(レッドブル)


(Text : autosport web / Translation:AKARAG)


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