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レッドブル新CEOメキースが難題山積の船出。フェルスタッペン慰留と2026年のパフォーマンス向上が急務

2025年7月14日

 ローレン・メキースが7月9日、クリスチャン・ホーナーに代わり、レッドブル・レーシングの新たなCEO兼チーム代表に就任した。ファエンツァからミルトン・キーンズに異動した彼は、これから重要な課題をこなしていかなければならない。


 メキースは、単なるチーム代表ではなくCEOに任命された。つまり、彼はマクラーレンのザク・ブラウンや、レーシングブルズのピーター・バイエルと同様の立場に立つことになる。

 2024年にレーシングブルズに加入したメキースは、F1において極めて豊富な経験を持つ人物だ。レースエンジニア、レースエンジニア部門責任者、スポーティングディレクター、副チーム代表を歴任、FIAにおいてチャーリー・ホワイティングの副レースディレクターという重要な役職に就いていた時期もあった。


 レースに関わるあらゆる分野での彼の経験は、レッドブル・レーシングの構造改革において不可欠なものだ。しかし、新たな人材を採用して重要な役職を埋めようとする一方で、彼は内部の火種を消し止めなければならず、上層部に即座に良い印象を与えようとする試みも並行して行わなければならない。

ローレン・メキース(レッドブル)
レッドブル・レーシングのCEO兼チーム代表ローレン・メキース

■最優先事項はフェルスタッペンの移籍阻止

 メキースの優先事項の最上位にあるのは、マックス・フェルスタッペンのマネジメントチームを説得し、メルセデスとのあらゆる交渉を打ち切らせ、今シーズンの残りと2026年の準備に集中させることだ。


 ヨス・フェルスタッペンとレイモンド・フェルムーレンというマネジメント陣営は、マックスをメルセデスに移籍させるために積極的に動いてきたが、マックス自身は、最近ではレッドブル・レーシングから離れることに消極的な様子を見せている。これは、10年間彼を支えてきたチームやモータースポーツコンサルタントであるヘルムート・マルコへの忠誠心によるものだ。


 とはいえフェルスタッペンはRB21のスピードに明らかに不満を抱いており、2026年のシャシーがはるかに競争力のあるものになるという確固たる保証をメキースから得なければ、チームから離脱するという決断を下すかもしれない。

マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
2025年F1第11戦オーストリアGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル)

■2026年マシン&パワーユニットの競争力を高める必要性

 しかし2026年に競争力を大幅に高めることは、メキースにとって、簡単な仕事ではないだろう。レッドブルはエイドリアン・ニューウェイとロブ・マーシャルという創造的な頭脳を失ったことで、技術的な突破口を見出す能力を喪失しているように見え、新しい技術体制のもとでは、堅実ではあるが革新的とは言い難いアイデアしか生み出せていないからである。


 そしてもちろん、初めての自社製パワーユニットという極めて重要な問題もある。ホーナーでさえ最近、レッドブルとフォードのパートナーシップが来年、F1で長い経験を持つメルセデス、フェラーリ、ホンダが作り出すエンジンと同レベルのものを作り上げることは難しいだろうと認めていた。


 パワーユニットが2026年において最大の性能差異を生む要素となることが予想されるなか、メキースには、レッドブルのエンジングループに対し、ライバルたちとの差を縮めるための解決策を見出すよう促すという重要な課題が託される。

レッドブル・パワートレインズのファクトリー
レッドブル・パワートレインズのファクトリー

■ニューウェイ&ウィートリー後の人材確保

 その他に、メキースに求められるのは、チーム内で多数の重要なポジションを埋めることだ。


 CEOとしてメキースは、スポーティングディレクターとでも呼ぶべき重要な任務を託せる人物を探すことになるだろう。ミルトン・キーンズのファクトリーを管理し、以前ジョナサン・ウィートリーが担っていた業務の大半を引き継ぐ適任者が、彼には必要だ。さらに、ニューウェイとマーシャルが抜けた後の空白を埋める、創造的なデザイナーたちを探さなければならない。


 ただしこういったポジションに就く候補者たちは、いずれも長期間の“ガーデニング休暇”を終える必要がある。


 メキースは非常に困難な課題に直面している。やるべきことがあまりにも多く、それを行うための時間はあまりにも少ない。

ローレン・メキース(レッドブル)
レッドブル・レーシングのCEO兼チーム代表ローレン・メキース


(Text : GrandPrix.com)


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