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【F1第11戦予選の要点】新人ボルトレートが8番手。健闘を支えたキック・ザウバーのマシン改良方針
2025年6月29日
第10戦カナダGPを終えた時点で、キック・ザウバーは今季一度も予選Q3に進出できずにいた唯一のチームだった。その壁を11戦目にして打ち破ったのは、チームのエースである37歳のニコ・ヒュルケンベルグではなく、20歳の新人ガブリエル・ボルトレートだった。
第11戦オーストリアGPの予選Q1を8番手で通過したボルトレートは、続くQ2で5番手につけると、最終Q3ではアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)に0.065秒まで迫り、8番グリッドを掴み取った。
ボルトレートの大健闘を支えた最大の要因は、いうまでもなくキック・ザウバーの2025年型マシン『C45』の戦闘力が上がったことだ。
チームは2戦前、第9戦スペインGPで、再設計されたフロアやエンジンカバー、フロントウイングなど、今季初めてかつ大規模なアップデートを投入した。その成果は明らかで、予選では最終セクターのタイムロスで16番手に沈んだヒュルケンベルグが、レースになるとアイザック・ハジャー(レーシングブルズ)、ルイス・ハミルトン(フェラーリ)コース上で抜き去って、5位入賞を果たした。
そして今回、チームはフロアの改良版と新設計のリアウイングを持ち込んだ。このアップデートも当たりだったようで、ボルトレートは初日のフリー走行1回目(FP1)でいきなり6番手タイムを出すと、 FP2で8番手、予選前のFP3で10番手と速さを見せた。
ところが奇妙なことに、チームメイトのヒュルケンベルグはこのアップデートにまったく適応できなかった。3回のフリー走行は、いずれもトップ10圏外。さらに予選はQ1最下位の20番手で終えた。
ヒュルケンベルグは初日終了時点で「いろいろなセットアップを試したが、グリップもバランスも不安定だった」と、語っていた。その症状が、予選までに改善できずに終わったということか。対照的にボルトレートは「周回するたびに、マシンがどんどん馴染んでいった」と、コメントそのままに絶好調だった。
シーズン序盤の『C45』は空力的にかなりナーバスで、ドライビングしやすいマシンでは決してなかった。そのため、チームはダウンフォースを増してピークパフォーマンスを上げるより、安定した挙動を重視する改良に舵を切った。
スペイン、カナダとヒュルケンベルグが果たした連続入賞は、ヒュルケンベルグの巧さはもちろんだが、同時にこの改良によってロングランペースが上がったことが大きかった。
ボルトレートはFIA F3、FIA F2をいずれも1年で制覇し、F1に駆け上がってきた。今年のルーキーのなかではカナダGPで表彰台登壇を果たしたアントネッリや、チームメイトを凌駕する走りを見せるハジャーの陰に隠れがちだったが、地元ブラジルでは“アイルトン・セナ2世”と評され、期待される大型新人だ。
そんな本来の実力に見合ったマシンを、ボルトレートはようやく手に入れつつあるようだ。



(Text:Kunio Shibata)
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6/27(金) | フリー走行1回目 | 結果 / レポート |
フリー走行2回目 | 結果 / レポート | |
6/28(土) | フリー走行3回目 | 結果 / レポート |
予選 | 結果 / レポート | |
6/29(日) | 決勝 | 22:00〜 |


1位 | オスカー・ピアストリ | 198 |
2位 | ランド・ノリス | 176 |
3位 | マックス・フェルスタッペン | 155 |
4位 | ジョージ・ラッセル | 136 |
5位 | シャルル・ルクレール | 104 |
6位 | ルイス・ハミルトン | 79 |
7位 | アンドレア・キミ・アントネッリ | 63 |
8位 | アレクサンダー・アルボン | 42 |
9位 | エステバン・オコン | 22 |
10位 | アイザック・ハジャー | 21 |

1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 374 |
2位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 199 |
3位 | スクーデリア・フェラーリHP | 183 |
4位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 162 |
5位 | ウイリアムズ・レーシング | 55 |
6位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 28 |
7位 | ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム | 28 |
8位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 22 |
9位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 20 |
10位 | BWTアルピーヌF1チーム | 11 |

