イギリスに本拠をおくチームのうち、シルバーストンを“ホーム”と呼ぶ資格があるチームがあるとすれば、それはジョーダンに他ならない。ジョーダンチームは、サーキットのゲートから、バッキンガム・ロードを挟んで向かい側に位置しているからだ。

　ジョーダンチームは、モナコとカナダでポイントを獲得し、今のところ、より資金豊富なライバルのジャガーチームにポイントで先行してはいるものの、今季はチームにとって厳しい戦いが続いている。しかし、今週末の“ホーム”レースは、ジョーダンに有利に運ぶかもしれない。ＥＪ１４はウエットコンディションで、しばしば驚くような速さを見せるからだ。そう、何といっても、舞台はあの（雨の多い）イギリスだ。
　ニック・ハイドフェルドは、シルバーストンへ行くのを心待ちにしている。彼はこれまで、シルバーストンでのレースを楽しんできた。
「僕にとって、ホームグランプリみたいなんだよ」と、ハイドフェルドは説明する。「僕はいつも、イギリスに行ってグランプリに参加するのが楽しいんだ。観客の人たちが本当に素晴らしくて、このスポーツをよく知っているし、誰にでも声援を送ってくれるからね」
「サーキットも好きだよ。とても高速のコーナーがある、数少ないサーキットだからね。特に、ベケッツは高速だ。あそこはとてもチャレンジングだから、走るのが楽しみだし、僕らのレースカーにうまく合ってくれればいいなと思う。僕らはこのコースで、ほかのどこよりも多くテストしているから、いいセットアップを見つけるのに役立つかもしれないね」
　ルーキーのチームメイト、ジョルジョ・パンターノは、Ｆ３０００時代に何度もシルバーストンでレースをしており、コースをよく知っている。
「チームは僕の家族のようなものだし、チームのホームということは、僕の第二のホームでもあるということさ」と、パンターノ。「ジョーダンに加わって以来、僕はここで長い時間を過ごしてきているし、イギリス人の養子になったみたいな気分だよ！　レースにはジョーダンのファンが大勢きてくれるだろうから、とてもワクワクするね。僕らのホームイベントだし、ここではよくテストをしているから、うまくやれると思うよ。Ｆ３０００のときにはここで２位になったし、お気に入りのコースのひとつだから、いつも通り全力で臨むつもりだ」

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